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神の下僕は世界を救いたい  作者: D沖信


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最後の兵器ルクバト

帝国軍との決戦が始まる。

タウロス率いる先鋒部隊が帝国軍本拠地である山岳都市へ攻め入る。帝国軍側は守りを固めて連合軍を迎え討つ。

堅く閉ざされた城門を前に連合軍は苦戦を強いられる。


「城壁の敵を撃ち落とせ!城門をこじ開けよ!」


タウロスの指揮で兵をまとめ上げる。ヴァルゴとレオンの部隊は城壁の包囲を進める。

都市の包囲網が完成し矢と魔法を城壁の兵に目掛けて放出を開始する。

帝国軍は最低限の手数と動きで防衛を行い連合軍の動きを不気味に観察しているようであった。


翔達はいつ兵器が出てくるのかと緊張した様子で状況を監視する。


「連合軍優勢に見えるが…」


「守りが堅いわね。流石自然の要塞、堅牢ね」


黒鴉は冷静に分析をする。


「にしても反撃が弱いわね。これなら城門の突破は時間の問題ね」


アキトが黒鴉の言葉に対して疑問を提唱する。


「どうだろうな?そろそろ奥の手が動いてきそうだが…」


「奥の手あるなら最初から出しなさいって感じね」


それはそうと全員が小さく頷くのだった。


開戦から一時間強経過して戦局は拮抗し互角の戦いを繰り広げていた。そんな中でようやっと城門の守りが緩む。


「よし!今だ!討ち入れ!」


城門がこじ開けられてワーッと次々に城門に殺到する兵士達。

次の瞬間ピカッと光って城壁を吹き飛ばす程の爆発が起こり連合軍、帝国軍双方の戦線が崩壊する。


「な、何事だ!」


タウロスは指揮していた兵を半数を失い驚愕する。

ヴァルゴとレオンの包囲していた兵士達も吹き飛ばされ連合軍の兵士達は一気に大混乱に陥る。


出番が来たかとアキトを先頭に翔達が駆け出す。アキトがタウロスに声かけを行う。


「タウロスさん、戦線の立て直しを、兵器は我々が」


「っく、分かった。生存者は一時退却!隊列を整え直すぞ!」


連合軍は一旦爆発地点から離れる。爆発地点に接近する翔達の前に今までの兵器と似た黄色に赤色のまだら模様の楕円形(だえんけい)の物体が鎮座していて四人は武器を手にする。


「これが最後の…最後よね?」


「そうであってほしいな…!」


黒鴉の疑問に翔が答えた瞬間兵器の斑点がピカッと光る。

すかさずアキトが氷の壁を展開して何とか爆発を受け止める。が、氷の壁は砕かれ爆風が四人に振りかかる。


「っぐ、強いな…」


「なら攻撃あるのみ!浜松!合わせなさい!」


黒鴉の水流に翔は雷撃を乗せて兵器を攻撃する。効果は薄いが着実にダメージは与えられているがすぐに次の爆破攻撃が飛んでくる。攻撃は相殺されまたも爆風が四人に襲い掛かる。


「これじゃあ近寄れません…!」


「でも引く訳にはいかないわよ!」


黒姫は攻撃手段が無いと困り顔になってしまうが何とか死角を見つけ出そうと精霊を使い兵器の背後を取らせようとする。


「よし、俺もだ!焰鬼!」


翔も焰鬼を使い横から攻撃を仕掛ける。


そんな翔達の奮闘を城塞から眺める男がいた。


「奴らがわたしのサジタリウスを破壊した連中か、『ルクバト』は守りの要…そうそう突破はさせんぞ」


爆破による牽制で精霊もろとも翔達の攻撃を防ぐ兵器ルクバトに勝負は拮抗していた。


「死角は無いのか…!周囲を吹き飛ばすなんて」


「まったく本土決戦で使うもんじゃないわよね!」


中々進展しない戦いに黒鴉はイラついていて連合軍の立て直しが終わるより先に決着を付けようと焦っていた。


「勝敗を焦るなよ…こういう敵はじっくり攻めないと怪我するぞ」


アキトに注意されて「わかってるわよ」と答えつつ黒鴉は武器を変える。


「もう一つの精霊を使うわよ!行くわよノヅチ!」


黒鴉の持つ三体の精霊の一つ巨大なミミズの精霊を呼び出して大地を耕し手早く塹壕を作り出す。


「バトルフィールドを作るのは私にだって出来るのよ!」


爆風を防ぐ大地の壁に四人は身を隠す。


「さぁて、こっからどうするよ?」


アキトの言葉にそこまでは考えてないと黒鴉は答えてどうやって爆発し続ける敵を倒すか翔と黒姫にも意見を求める。


「攻撃が通用するなら細かく攻めればいい」


「そうですね、兎に角手数を試して行きましょう!」


次の爆風が収まったら一斉攻撃だと意見が纏まり爆撃を待つ。しかしターゲットが見えなくなったのかルクバトは沈黙する。


「獲物が見えなきゃ流石に攻撃しないか…ならば!」


アキトは姿を隠したまま氷柱だけ作り出して飛ばす。ルクバトは攻撃に反応して爆風を放ち氷柱を相殺する。

爆風が収まると同時に翔達は塹壕から飛び出して一斉攻撃を放つ。ルクバトの斑点が明滅し次の爆破までのカウントダウンが始まる。

四人の攻撃が先に炸裂しルクバトは大きく震え出す。


「効いてる効いてる!」


「反撃が来る前に隠れるぞ!」


四人はすぐに塹壕に身を隠し爆風から身を守る。


「見えたな、勝利への糸口!」


敵の姿が見えなければ攻撃出来ないルクバト、攻撃の射程範囲に隠れる事が出来る塹壕との組み合わせで勝利の方程式が完成し翔達は次の攻撃で終わらせると意気込む。

爆風が収まり一斉に飛び出し攻撃を放ちルクバトにトドメの一撃をぶつけるのであった。

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