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神の下僕は世界を救いたい  作者: D沖信


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買い物タイム

作戦完了し一同揃って勝利を祝う。

黒鴉は余裕の笑みを浮かべ得意気に倒した敵を誇る。


「大量のモンスターを討伐してやったわ!楽勝ね楽勝」


「姉さん調子に乗りすぎですよ」


「イイのよちょっとぐらいなら。勝利の余韻よ」


笑顔で語る黒鴉に翔は部隊長クラスの敵と戦ってしまったことは黙っていようと黒鴉を褒める。


「凄いな、外はそんなにモンスターいなくて…」


「八面六臂の大活躍、見せてやりたかったわねぇ」


気分良さそうに鼻を鳴らす黒鴉は黙っているアキトを見てニヤニヤする。


「アキトもそんなに討伐出来なかった口?深く切り込んで対人してないわよねー?」


「してるって言ったら?」


「ちょっと人は斬らないって言ったじゃない!」


アキトは笑って冗談だと答えるがやらかした翔は冷や汗ダラダラであった。

黒姫は翔の様子を見て色々察して話を進めようと話題を変える。


「姉さん、帝国はモンスターを従えていると分かった今、今後はちょっとぐらいの介入は必要なんじゃないですか?」


「言い訳じみてるけど…まぁそうね」


話の主導権を握っていた黒鴉は多少の穏和な姿勢を見せてアキトを見る。


「でもやり過ぎたら秩序を乱す事になるんだからね?」


「ああ、そうだな。やり過ぎはいけない」


翔は申し訳無さそうに縮こまるのだった。


兵士達が戦後の後処理を終えてレオンがアキトに話しかけてくる。


「作戦は大成功だ。暫くこの辺りは安泰だ。報酬は街に戻り次第渡そう」


「ありがとうございます。帝国について色々と聞きたいのですが…」


「帝国について…とは?」


アキトはモンスターの使役に関して異世界人の介入がないか、超常的な外法が関わってないか確認を取るがレオンからは「現状不明」と返されて得られる情報は無かった。


アクロへ帰還した一行は報酬を受け取り買い物タイムに入る。


「武器は替えが利かないから買うなら服やアクセかしら」


悩む黒鴉に対してアキトが答える。


「報酬は折半した。好きに使えばいい」


「じゃあ好きに使わせてもらうわ」


黒鴉は一番に席を立ってそそくさと酒場を後にする。

翔と黒姫は残ってるアキトに何を買うのかと質問をする。


「ん?俺か?そうだな…スパイスとか買おうかな、カレー作りに使おうかなって、あとはいつも通り投擲物と携帯食料」


それなりに使い道はあると答えるアキトに自分達は決まってないと顔を見合わせる。


「なんだよ、好きに使えって言っただろ?ペアのアクセ買うなりデートで散財するなり好きにしろ。黒鴉にだって気を使ってもらってるんだからさ」


気を使われていると言われて恥ずかしそうに二人で買い物に出るのであった。


「何を買いましょうか…?」


黒姫に尋ねられて翔は迷うように頬を掻く。


「欲しいものなんて思いつかないし適当にぶらついて決めないか?」


「そうですね、あれこれ悩むよりテキトーが一番かも知れませんね」


二人でぶらつくことに決めて露店を眺めて回ることにするのだった。


一人先に飛び出した黒鴉は街を歩きながら色々と品定めをしていた。


(そうねぇ…仕入れるとしたらやっぱり文化とか感じられる物がいいわねぇ…)


商売人として目を光らせて露店を見て回る。


(難しいわね…異世界モールでも通用しそうな物品って中々ないものなのね…)


黒鴉はふと意見が欲しくなって振り返る。


「あ…」


黒姫を酒場に置いてきたことを思い出して「しまった」と口をあんぐりとする。


(浜松と二人っきりにする口実自分から作ってしまった!)


こういう時でさえ夫婦の間に割って入ってかき乱す性格の黒鴉はやってしまったと後悔して心を乱して買い物どころではなくなるのであった。


遅れて街に繰り出すアキトは先に投擲物を買いに武器屋にて投げナイフ等を物色していた。


(手裏剣や投げナイフはマイナーだからなぁ…置いてない店も多いな)


使い捨てに近い投げ物は中々販売してなくて店主に確認しても渋い顔をされる。そんな中でもマイナーを扱う店はあるもので古い店舗で投げナイフに丁度いい物を売っている店を見つける。


(刃先が折れたものなどを研ぎ直したのか…?こりゃ丁度いいな)


アキトは幾つか纏め買いする。


「アンタ、そんなに買って何に使うんだ…?」


店主から尋ねられてアキトは投擲と答えると店主は笑う。


「乱暴な扱い方だな。リユース品とはいえ大事に扱ってほしいもんだ」


「大事に再利用してるさ」


黒コートの裏には沢山仕込んでいるとアキトはニヤリと笑ってみせるのであった。

次にスパイスと携帯食料探しに食料市場を目指す。


(商業都市というだけあってスパイスは結構あるな、異世界カレーも夢じゃないな)


ワクワクした様子で色々と買い揃えるアキトであった。


その頃、翔と黒姫はお揃いの腕輪を購入していた。


「ペアルックというのはいいですね」


「そうだな、なんか力が湧いてくるような気がする」


笑い合っていると黒鴉が現れる。


「何いちゃついてんのよ!黒姫!ちょっと来なさい!」


「な、なんですか急に!」


「異世界モールの商品の品定めよ!いいから手伝いなさい!」


無理矢理二人を引き剥がす作戦に出る黒鴉に翔は苦笑いしてしまい目的を果たしている黒姫は仕方なく付き従うのであった。

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