第三世界
第三の世界を救世する事になって神鳴の元へ集まる一行。
今回は翔と黒鴉の二人がアキトに付いていく事になる。黒姫が二人の事を心配する。
「翔君と姉さんの二人だけですか…ちょっと心配です」
「じゃあアンタも来なさいよ」
「私は姉さんの仕事の分担もしてるんですよ?適当な提案しないでください」
黒姫の負担して貰っていることを聞いて黒鴉は言葉に詰まる。
翔は家の事を頼む黒姫と軽くハグする。お熱いことと黒鴉は苦々しい顔をしていた。
「三人でも何とかなるでしょ!私達強くなってるんだし」
アキトは忘れていたことを確認する様に黒鴉に質問する。
「そういえば玉藻前はどうした?」
「元気に今日もモールで看板娘してるわ。それにそうそう何回も借りれないわ」
「そうか、賑やかしが減って残念だ」
アキトの言葉にやっぱり誰か呼べば良かったと黒鴉は考え込む。
「選手の強化感覚で猪尾とか水野を呼べば良かったかしら?」
水野と聞いてアキトが首を横に振る。
「レイシアは勘弁してくれ、俺が気不味い」
「ああ、確か旧知の仲だったわね。どんな間柄なの?」
「一時期一緒に背中預けて戦った仲…かな?別に興味が湧く様な間柄じゃないぞ?」
ふーんと疑いの目を向ける黒鴉にアキトは呆れ顔になる。
翔は黒鴉の肩を叩いて呼んだら猪尾が水野にメロついてウザいぞと注意すると確かにと黒鴉も納得して救世の旅を強化合宿にするのは諦める。
神鳴はどれも面白そうだけどとニヤニヤしていたが今回はお預けだとアキトに言われて仕方なく三人での旅になるのであった。
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三人が降り立ったのは現代的な建物が建ち並ぶ都市であった。
「ファンタジーとは縁が無さそうな世界ね」
「厄介なパターンだな」
「どう厄介なのよ?」
アキトは指で丸を作り『お金』とアピールする。冒険者や傭兵だとかが出来ない世界となると困るぞと伝えると二人は顔面蒼白になる。
「ヤバいじゃない!」
「だからこの場合金になる仕事が出来ることを祈れ」
また無茶苦茶なと二人は思うのだがそれしかないかと思うのだった。そんな三人は街を歩き少しずつ情報を集める。
世界の危機を予感させるような話は出ていなくて至って平和な雰囲気ではあった。
「何もないじゃない…?今から起こるのかしら?」
黒鴉の言葉に翔も頷いて嫌な予感がすると空を見上げる。
「黒鴉言う予感が当たりそうな空気感」
「やめろよ、本当に今から起こるなら大忙しだぞ」
アキトはハハハとカラ笑いして懸念を笑い飛ばそうとする。しかし事は起こる。
目の前の空間に亀裂が入り次元を切り裂いてモンスターが湧いて出てくる。黒鴉が素早く剣を手に取る。
「出たわね、やってやるわよ!」
「水浸しはやめろよ?」
翔とアキト二人とも同じ事を思ってツッコミを入れるのだった。
三人は武器を手にして裂け目から出てくるモンスターを叩き潰していく。その横で周囲の人は何処かへ通報しながら逃げ出していた。
「際限がないな…何とか閉じれないのか?」
アキトが雑魚のとめどない湧きに嫌気が差して文句を言い出す。
「知らないわよ、全部倒せば閉じるんじゃないの!?」
黒鴉の意見は敵の増援によって打ち砕かれる。
「終わらないな、これが危機ですか…?」
「えぇ!?この程度で?!」
小さな亀裂で世界が終わるのかと驚く三人だったが今度は装甲車両が突撃してくる。
「なんか来た!」
「軍隊か?!」
装甲車両からは数人の何かの制服の女性と兵隊が降りてきて魔法か何かを発して亀裂を閉じ始める。
翔達も邪魔をしないように下がって亀裂が閉じるのを見守り武器を収める。
アキトはヘラヘラといつもの様にコミュニケーションを取ろうとする。
「いやー助かった、突然の事で…」
兵士達が今度は翔達に銃を向ける。
「貴方達エクソシストじゃないですね…?」
制服の女性が話し掛けてきてアキトが任せておけと翔達に言って対応する。
「俺達はワケアリの旅人です」
「ワケアリ…?旅人…?捕らえなさい」
怪訝そうな顔をされて兵士達は翔達を取り囲み連行しようとする。
アキトは待ったを掛けようとするが銃を突き付けられて苦笑いする。
「正直に話した方が話が通るかもな、二人とも尋問されたら正直に話せよ?」
二人は黙って頷いて連行されていくのであった。
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翔達は収容所に連れてこられてそれぞれ尋問される。尋問するのはエクソシストと名乗る亀裂を塞いだ女性であった。
「貴方がたは何者ですか?なぜあそこで戦っていたのですか?」
「えっと、俺、私達は異世界からの訪問者で…この世界の危機から救おうと…」
「異世界…?世界の危機?亀裂の向こう側と関係が?」
何か考え込む女性に翔は困り顔になりつつ地球と自分達の世界について説明する。亀裂とは無関係と聞いて女性は残念そうにする。
「無関係ですか…」
「その亀裂が世界の危機なら関係あるって言えるのかも?」
「ふむ、他のお二人ともと同じ話ですね…にわかに信じ難いですが…」
取り敢えず滅茶苦茶な理由が信じてもらえたようで翔は安堵するのであった。




