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煌々星に呪いを  作者: 猫じゃらし/大鋸屑
第四章:狂える?cruel?

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ツイン・イレギュラー

 六匹目のホーンラビットを殺し終えたところで、直感が異変を察知する。

「?…!」

 風が血腥(ちなまぐさ)い。森の方からだ。

 明らかな異常事態ではあるが、好奇心に背中を押され、ステラの足は勝手に森の奥の方へと進んだ。


 ざっ、ざっ、ざっ。

 血腥さはどんどん増していく。途中から吐き気を催したため、適当な布切れで口と鼻を覆った。

 ぐちゃっ。

「…うえぇ」

 多量の血で泥濘(ぬかる)んだ場所を踏んでしまった。帰ったら靴を念入りに洗わないと。

 近くには死体…だったであろうものがある。欠損が酷く、鑑定眼が無ければ判別が難しい。被害に遭った動物は骨の形から察するに大型脊椎動物…頭蓋骨さえあれば確実に特定できるのだが。

「あ、った」

 生首。


 がさっ。


「グルルルル…」

「…でしょうね」

 音の主は、でっかい熊。口周りは血でベトベトになっている。

 バーグベア、等と呼ばれている魔物だ。


Q:冒険者になりたての新人が人の味を覚えたバーグベアに遭遇したらどうしたらいい?

1.たたかう

2.にげる

3.あきらめる


 ステラは勿論、②を選択。あんなデカい熊に勝てるわけがない。

「はっ、はっ、はぁっ」

 大丈夫。まだ走れる。雷に撃たれてテントから這いずり出た時よりよっぽどマシだ。

 しかし熊も早い。全力疾走のステラに、あっという間に追いつく。

「あっ!?」

 ここでステラが木の根に足を引っ掛け、転んでしまう。

 バーグベアは知能の高い個体なのか、ステラに少しずつ近寄ってくる。まるで、ステラが自身に恐怖する様子を愉悦(たの)しむかのように。

 少なくとも、ステラはそう感じた。

 爪が迫ってくる。

 鋭さが。

 死が。


「…はは、ざっけんなよ」


 森のイレギュラーが、小柄な少女に近付く。

 しかし悲しいかな、相手が悪かった。




Q:冒険者になりたての新人が人の味を覚えたバーグベアに遭遇したらどうしたらいい?(再掲)

A:対象の眉間を狙い、手元にある小石を空気摩擦で赤熱し相手の頭蓋組織を貫通する程度の亜音速で投擲する。




隕石射出(メテオシュート)



 きゅぅんっ!!


 刹那。


 ぱぁんっ!!


 爆ぜて。


 ずううぅぅん…


 倒れた。

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