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煌々星に呪いを  作者: 猫じゃらし/大鋸屑
第三章:不完全で不安定な輝き

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不審な占い師は独り言がお好きなようで

「ただ今、戻りました」

 ステラは冒険者ギルド支部の執務室に戻ってきた。

「おお、帰ってきたか。何か情報は掴めたか?」

「いえ、何も…」

「そうか…いや、協力してくれて助かったよ。薬草採取の件だが、今度、第一発見者であるお前に特別報酬を出すつもりだ。勿論、9割の天引き付きだが…」

「ありがとうございます」

 どうやら、努力は少しだけ報われたようだ。

「しかし、どうしたものか…」

 うーん、と唸る支部長。沈黙が訪れる。


 破ったのは、ステラだった。

「そーいえば、受付のおねーさんが、何か独り言を言ってたような、気がするなー」

「何…?」

 支部長はステラを見るが、本人は無表情で目を閉じて知らんぷり。

「よく聞こえなかったけど、セクハラパワハラジジイとか、休日出勤とか、日が昇るまで残業とか、給料ケチられるとか、昨日無理矢理除草剤をいろんな所に掛けさせられたとか、そんな事を言ってたような気がするなー」

「…」

「しかもそのセクハラパワハラジジイ、他にももっと色々やらかしてるって言ってたような気がするなー。なんか、国の高官に賄賂を渡しているとか、仕入れ先に圧力かけてタダ同然の激安価格で売らせているとか、噂止まりだけど愛玩奴隷を買い込んでるとか、そんな事を言ってたような気がするなー」

「…むぅ」

「これは偶々後ろから聞こえてきたただの独り言を気分で話してるだけなんだけど、強面で優しい支部長に伝わったりしちゃうかなー。そうなったら大変だなー、商業ギルド支部の悪事がバレて、セクハラパワハラジジイがクビになっちゃうかもなー」

「…」


 ステラの予言はよく当たる。

 もっとも、こんな独り言を予言と言っていいのかは疑問だが。

 その後の事は強面支部長に任せたので、ステラは良く知らない。強いて言うなら、商業ギルドの支部長が、いつの間にか新しい人に代わったらしいという事くらい。




 これは語り部のただの独り言だが、支部長が代わった後、商業ギルド支部の受付カウンタにて…

「有難う御座います!有難う御座います!この御恩は」

「はて、何のことでしょうか?私はただ後ろから聞こえてきた独り言を思い出して、それを何となーく口に出しただけですが…」

 こんなやり取りがあったとか、無かったとか。

次週、あらすじ投稿です。

ステラのキャラが崩壊しているように見えるかもしれませんが、元々プロローグより前はこんな子でした。また、目的の為なら割と手段を選ばない子です。

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