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煌々星に呪いを  作者: 猫じゃらし/大鋸屑
第三章:不完全で不安定な輝き

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欲に塗れた商業ギルド

「…分からない、です」

 怯える受付嬢は、辛うじてその一言を絞り出し。

「…そう」

 しかし返答は薄かった。すると、ステラは回れ右をし、受付嬢に背を向ける。そしてカウンタに寄りかかった。

「ぇ…?」

「密会所が発動しているのは偶々。私は受付カウンタに寄りかかる不審者。あなたの事なんて知らないし、あなたが何を言っても、気にも留めない。だけど、偶々後ろから聞こえてきた声に反応して、独り言を呟くことはあるかも。聞こえた事を、強面だけど優しい冒険者ギルド長に、ポロっと喋ってしまうかも」

 何とステラは滅茶苦茶な理論を展開し始めた。先程以上に憲兵に突き出されてもおかしくない。

「っ」

 しかし受付嬢は気付いてしまった。

 自分は、明らかに年下の少女に、気を遣われたのだと。

「…」

「…」

 ステラは星占い師だ。

 占い師とは、悩める人々を導く者。

 悩み相談のプロを舐めてはいけない。


「…本当は」

「…」

「本当は、嫌なんです。あのセクハラパワハラジジイの下で働くのも、休日なのに仕事に呼び出されるのも、残業で事務室の中で日の出を見るのも。給料はケチられるし、辞めたくても辞めさせてもらえないし、挙句ちょっとでも楯突いたら罵倒されて。昨日なんて、冒険者に薬草とポーションをかわせるために、採取ポイントに、除草剤かけてこい、って。そんなひどいこと、したくないのに!」

「…」

 不審者は、黙って聞いていた。自身の持つ看破のスキルが、それらが全て嘘ではない事を証明する。

「…そのセクハラパワハラジジイ、他に何をやってるんだろうなー」

「えっ」

 わざとらしい不審者の独り言。しかしそれは少し歪な優しさの塊で。

「ううっ…ぐすっ…」

 受付嬢は、ゆっくりと、内部告発を始めた。

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