男の名はちょいキャラのチョコデール
俺達は魔物達が逃げ出した為に男を手伝って捕獲している。男の名前はチョコデールと言うらしい。
「後はサフィーちゃんだけだべ!」
首に紐を着けて数珠繋ぎになった魔物達を引っ張りながらチョコデールはテンションを上げて叫んでいる。うるさい。
「で? ゴーレムに反応は?」
隣を歩くルビーに聞いてみる。何故か俺の手を見ているが……どうしたんだろ?
「タラン……反応ないって」
ルビーの頭にいるタランに有線ゴーレムを走り回らせてサフィーちゃんが食らいついた所を捕らえるつもりなんだが、これは……
「もう、どっか行っちゃったんじゃない?」
「バカ言うでねえ! サフィーちゃんはおらがいないとずーっと動かないんだど」
「それにしては逃げたみたいだけど?」
「……サフィーちゃんは恥ずかしがり屋なんだべ」
撫でられるのが嫌で逃げ出した見たいですけど? そう思うよね? ルビー。
「あ、見つけた」
「何処だべーー!!」
ニャ。(あ、ダッシュした)
おいっ! 行き先もわからずに先走るな! パシュティさんもぼーと見てない!
クイクイッ。
「こっち」
俺の腕を引っ張るルビーが行き先を指差す。……全く逆やん。おーい! チョコデール、かむばーーっく!!
「勝手に行かないように!」
「おらが悪かった。でもこれはないど?」
チョコデールは今、魔物と一緒に数珠繋ぎにしてドナドナしている。そうしないと勝手に行っちゃうんだよな。今も『サフィーちゃーん』と叫びながら、フラフラとどっか行こうとするし!
「はいはい。こっち、こっち」
聞き分けのない犬みたいだから、紐を引っ張って軌道を修正する。時たま、後ろの猿も真似して自分とチョコデールの間の紐を引っ張るから苦しんでる。止めてあげて! 顔色が赤黒くなってるから!
「よし、いたぞ」
「サフィーちゃーん! ーーグヘッ!」
思わず蜥蜴に走ろうとしたチョコデール。首の紐を忘れて締まったみたいだ。放してやらないとな。
「ありがとうだべ! おらに出来ることでお礼をしたいだども……持ち合わせがないだ」
「それならこの指輪の事について教えてほしい」
申し訳なさそうにするチョコデールに指輪を見せる。
「それは『魔物ハウス』の指輪だ。おらの指輪よりもいっぱい魔物を入れられるヤツだで」
『魔物ハウス』の指輪は魔物を指輪を介して異空間にある指輪専用の家に住まわせることができる。家とは言っているが、聞いた話では城くらいの大きさがあるそうだ。
「どう使うのか教えてほしい」
「これはだな、こうして……」
猿の魔物に指輪をくっ付けて、
「『ハウス』」
猿が消えた!
「慣れれば言わなぐてもいいようになるだ」
そう言って他の魔物も指輪に触れさせると消していった。
「エメドラちゃんおいで~」
よし、俺もやってみよう。エメドラに指輪をくっつけて、
「『ハウス』」
……消えない。『ハウス』って言ってんだろ! 指輪をエメドラにねじ込むようにグリグリする。入れってんだよ!
シャァァ!ーーガブッ!
「痛い痛い! 悪かった! 俺が悪かったからはなして!」
手に噛みつかれて痛かった。ちょこっと血も出てる。指輪にも付いて……指輪、光ってない?
「なんだ~? 指輪の契約してなかったのけ? んなら、入らないべよ」
……なにそれ? 聞いてないよ? 再度、エメドラにやったらエメドラが消えたわ。出すのはその魔物を呼べばいいんだってさ。あっちは誰も居ないんで寂しかったのか出てきたら速攻で巻き付いてきた。
「使えるようになっただか?」
「うん。ありがとう」
「いいべ。いいべ。サフィーちゃん見つけてくれたし、おら達のような魔族には普通に身に付けてるもんだからこっちで使える人見つけて、懐かしかったべ」
そんじゃ、またどっかで会うべ~。と言って方角も確認せずに去っていった。大丈夫か? 泣いてもどって来ないよな?
「ペケ、確保」
ん? ルビーが紐を俺の首にひっかけてその先を握っている。あっ! 俺は逃亡中だったの忘れてたわ。そして俺はトボトボとルビーの後に付いてアルさんの家に連れて行かれた。
「ドナドナドーナ……」
ニャ。(耳障りな歌は止めな、オンチ)
最後にパシュティさんの言葉が胸をえぐった。……オンチじゃないやい!
何かあったときに出そうと思って、ちょいキャラとして脳内に登録されたモブ。今回は指輪の為だけに召喚された。今後も何処かで出るかもしれない。(限りなく宛にならない)
「おらはいいけどサフィーちゃんを出してけろー!」




