ザ・張り込み。(あんパンと牛乳はありません)
飯を食いながら考える。アルさんが隠しているエロフ。祈りを捧げている姿で全く動かないが、本当に生きているのだろうか? もしかしたら、人形か? アルさんの事だ、たぶんあの体の線の見える薄い布越しにジロジロとイヤらしい目で見ているに違いない。
そして隣で椅子に座り、届かない足をぶらぶらさせて俺の足を蹴ってくるルビー。痛くはないけど気になるんだけど! もしかすると知らない場所に置いてかれたのを根に持ってるのか? 寂しかったとか?
「……お兄ちゃんて呼んでいいんだよ」
そう言って頭を撫でてやる。何故か蹴りが激しくなった。何故だ!
そんなこんなで、ご飯を食べ終わり食器を洗ってから、アルさんの張り込みをする。誰かあんパンと牛乳持ってこい!
アルさんの研究用の部屋。その扉を少し開けて覗いておく。アルさんは部屋の中で逆立ちをしている。
ニャ?(何してるの?)
助手のパシュティさんが来た。張り込みの手伝いをしてもらおう。
ニャ。(ルビーが探してたわよ)
ルビーなら、そこの角からこっちを見てるけど? じーっとこっち見てるし、視線が気になるからこっちに手招きで呼ぶ。
「……眠い」
そう言うルビーを側に座らせ一緒に部屋の中を覗く。一番上に俺、その下にルビー、ルビーに抱えられたパシュティさんの頭が団子みたいになって覗いている。
「そろそろ、訳を話してもらっていいかな?」
アルさんにこの状態でバレない訳がない。
「アルさん、罪を償って下さい(キリッ)」
「はい?」
「今なら間に合います! きちんと罪を告白してあの人を解放するのです!」
俺がどっかの名探偵の様に指差して捲し立てるのををみんなが生暖かい目で見ている。
ニャー。(ルビー、寝ようね)
パシュティさんがルビーに抱えられたまま退場する。ちょっと、このままほっとかれると困るんですが!
「ペケ君、疲れてんだね。これ飲んで寝ようね」
アルさんが取り出したビーカーには濃い緑色した液体が入っている。何か見覚えあるぞ。
「ペケ君が来たときに飲んだ粉末を溶かした物だよ。睡眠作用を強化してあるからよく眠れるよ。苦味は倍になったけど」
逃げようとした俺は勝手に閉まったドアに逃げ道を塞がれて、アルさんに捕まった。無理矢理ビーカーを口に突っ込まれる。
「ニッゲェェェェッ!」
少量口の中に入っただけなのに口の中がバイオハザード! 水、水ぅー!
さらにビーカーの中身を飲ませようとするアルさんから逃げ出してドアノブを掴んだ所で意識を失った。
朝目を覚ますと廊下に転がされていた。こんな所で寝ていたので体が痛い。
「ペケ君、朝食できたよ! 色々買ってきてくれてたから朝から豪華にしたよ。早くしないと無くなっちゃうよ!」
俺は朝食の匂いにつられて起き上がるとダッシュした。……何か忘れているような気がするけど、どうでもいいか。
ペケは物忘れが激しいです。(棒)




