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泥人形(ゴーレム)なのに粘土(クレイ)

「ペケ君! 駄目だよ」


 アルさん、止めるな! この駄馬のたてがみを虎刈りしてやらなければ気がすまないんだ!


「この体格差でどうするんだい?」


 成人男性を乗せる位の馬と120㎝の俺の差は覆すのも難しい。しかし、ここは古の方にのっとて、背中に乗り屈伏させる。とあるカブキモノもこれで黒い馬に認めさせたというからな。


「とう!」


 風脚を使いジャンプ。馬の背中にーースカッ。


「避けるな!」


 馬はそのまま小屋から逃亡しようとして、柵に足止めされ、そこで右左を見て止まっている。さすがは馬だ。鹿と合わせれば屈辱的な呼び方になるだけの事はある。


「観念して俺の前にひざまずけ!」


 叫びながら飛びかかり、その背に乗った! 尻を振って落とされる。


「もう一度だ!」


 再び飛びかかる俺の前で馬は羽を広げ大空へ羽ばたいた。……羽?


「アルさん、あれ馬だよね?」

「……馬だったんだけどね」


 迷彩色の馬。それに迷彩色の羽が生えて飛んでいる。

 それを見てアルさんに話しかけたんだが、遠い目をして現実逃避している。


ヒヒーン。


 空で嘲笑うかのように啼く馬。このまま馬に馬鹿にされていいのか?


「よくない!」


 俺は急いで部屋に戻ると粘土に塗り込められたエメドラを解放すして外へ駆け出し、


「行け! エメドラ!」


 エメドラをぶん投げた。


シャァァァ。


 エメドラは俺の意思を汲み取り、羽を広げ滑空して馬に取り付いた。


ニャ。(ヘビって飛べるんだね)


 パシュティさん、飛ぶのと滑空するのとは違うからね?


 エメドラは馬の羽に巻き付き拘束する。羽の動きが邪魔され馬は森に落ちていく。落下地点を確かめ俺はその場へ急いだ。


ヒヒーン!


 落下地点にたどり着くと、馬はエメドラに首を絞められ暴れている。羽があった場所から羽が消えているが、その部分がぐにゃぐにゃと蠢いている。キショイ!


 あの馬は元々俺の魔力の込もった粘土でできてんだよな。あれだけぐにゃぐにゃ動くってことは、


「引きちぎれる?」


 今だ、エメドラを首に巻き付けたまま、暴れている馬に特攻した。


 振り上げられた足を避け、後方に回り込み飛び上がる。エメドラの尻尾を掴み背中に乗り、ぐにゃぐにゃ動いている部分に手を突っ込んだ。


 そのまま、引きちぎーー中に何もないぞ? これひょっとしてハリボテ?


 腕を肘まで突っ込んでみるが中身が手に当たらない。これホントにどうなってんの? 尻尾引っ張られてるエメドラも馬の首に埋もれてるし。


「これ以上暴れると中から燃やすぞ!」


 馬はピタリと止まった。よし、アルさんの所に戻るぞ!


 アルさんの家に戻るとひきつった顔したアルさんに聞かれた。


「ペケ君、どうしてそうなってるの?」

「自分、不器用ですから……」


 来る途中、突っ込んでいた腕から飲み込まれて上半身馬の背中に出ている状態になってます。決して落ちそうになって必死にしがみついてたら、馬がこうしてくれた訳ではないよ!


「ペケ君がいいならこのまま使い魔契約を……」


 この場で契約をしてもらい、馬から離れる。


「やっぱりでかいな。ちっさくなれない?」


 馬はこっちを向くと一声啼いた。できるらしい。


プシューー。


 馬はなめられないように、体をデカくしていたようだ。その体が空気の抜けた風船のように萎んでいく。尻から空気抜けてんだよ! 尻尾風に乗ってたなびいてる!


 空気が抜けて、俺の頭1つ分くらいのところに頭がきた。鼻面を撫でてやる。


 名前つけないとな~。簡単でいいか。


粘土クレイで」


ヒヒーン!


 気に入ってくれたようだ。……たぶん。

基本、馬型のゴーレムですが、粘土なので変身機能着けました。人型以外何でもなれますが、経験値が足りないため今のところ使い道がありません。

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