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ニクキューっていいよね? 真面目?それ、おいしいの?

 拝啓、不細工顔のお母様。あれから数日たち……。


「ナー!」


 できねー! 魔力をずっと粘土に込めてるのに、変わらねえ!


「何でだ? 粘土に魔力を流し込んでるのに」


ニャ?(まだ、できないの?)


 粘土を捏ねる。捏ねる。捏ねる! うん、芸術作品が出来た。これを壁にぶつければ完成です。


「どんなにやっても色変わるだけで大きさ変わんないよ!」


 もう、今日はアンニュイなんでふて寝します。そこの猫を枕にして。


ニャ。(するな)


 とりあえず、噛みつくのはやめましょうね。パシュティさん。


ニャー?(なんで、こんなのできないの?)


 パシュティさん、そう言いますがね……えっ? 粘土をペタペタして……転がして? 爪で引っかけて……いびつだが球になっちゃたよ。


 俺はパシュティを捕まえ、前足をとるとニクキューを頬に押し付けた。


「プニプニしてて普通のニクキューだ」


 悪くない。悪くないぞ、このニクキューは……痛い痛い! 爪出すな!


「パシュティ様、なぜ貴女はできるんでしょうか? この憐れな子羊にお教えください」


ニャ?(あんた猫でしょ?)


 言葉のあやだよ! エエから教えんかい!


ーーガリッ!


 スンマセンでした! 土下座しますんでお教えください!


 不機嫌に尻尾を振りながら親切なパシュティさんが教えてくれる。


ニャー。(アルスロウネがやったことを思い出しなさい)


「そんな事言わないで教えてよー!」


 俺は血の涙を流しながら(嘘)パシュティの前足を取りニクキューをプニプニする。


 っ、冷た!


 パシュティの前足が氷になったように冷たくなり思わず手を離した。


ニャ。(アホな事するくらいなら頑張りなさい)


 パシュティは出ていった。ああぁぁー、ニクキューがー。


 しばらく、orz 状態で沈んでいたが、こんな事してても意味がないので粘土の前に座り込む。


 なにも意識せずに捏ねても意識して捏ねても変わらない。変わるのは意識した時の色だけ。流し込むイメージにしても色の変化がない。粘土をバーテンダーみたいに振ってみても、ハンドパワー! って触れずに念じてみても変わらなかった。ただ、パシュティに呆れた目で見られただけ……。


 パシュティといえば、ちょっといびつな球を作って置いてったけど、これに何かヒントでも……。


「……冷たい?」


 パシュティは猫爪術を使った時、凍ってしまうから水属性の氷? 属性になるのか? なら、この球を作るのに氷の魔法を使った……? 


 いや、猫に魔法は使えない。なら何で? 猫魔法で焦げてた猫はみたが、パシュティの前足は凍りついてなかったよな? やっぱ、猫魔法でもない。


 ……魔法にする前? 量を増やすと魔法の持続性に関係すると本に書いてあったから、後は濃度か。


 俺は粘土に人差し指を押し付けて魔力を流す。指の場所の色が変わっている。いつもの色だ。長く流し続けても同じだ。


 同じようにして、今度は手のひらに流す魔力を人差し指に持ってくる。人差し指全体に熱をおびたような圧力を受けているような感覚がした。そしてその場所は色が少しだけ濃く、凹んでいた。


 魔力を集めてから粘土に流すと色も濃くなり粘土も縮む。よし! これで、できるね。


 俺は窓を開け、大きく息を吸い込むと、


「真面目かぁぁぁぁっ!」


 叫んでいた。そして外を歩いていたパシュティが飛び上がった。


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