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飼い主の不安。子猫の……。

 突然だが、朝から飼い主達が騒がしい。ドアの開け閉めの音とかも何度も聞こえる。


ナー。(何があったの?)


 寝ぼけた頭のまま、歩いていると抱え上げられた。


ナー。(飼い主さんおはよー)


 飼い主の顔が不安そうにしている。家の入り口に連れて行かれると、飼い主のお母さんと猫じゃらしマスターが立っている。剣も持ってるし、どっか行くのか?


「猟師のバーレーンがこちらに向かってくるゴブリンの集団を見つけたらしい。奥の方だからもう少しかかるようだから確認と迎撃の準備をしてくる」


 外にはいつぞや見た飼い主のお父さんといたお仲間が待っている。


「お父さん、気を付けてね」


 飼い主の頭を優しく撫でると仲間と山へ向かった。


ナー。(大丈夫。あっちでフラグ立てないかぎり帰って来る)


「うん、ペケりんご飯だね」


 ……分かっていたけどね。分かっていたけどね!


 ちょっと飼い主の腕の中で暴れてやった。現在、首の後ろを持たれ揺られています。朝御飯まだかな~。


「う~~~」


ナ!(マンボウ!)


 飼い主のしかめっ面したうなり声の後にかぶせる。眉間のシワは残るのよ?


「う~~~」


ナ!(マンボウ!)


 ワシャワシャと体を弄られる怒りを込め叫ぶ! さっきからなんだよ! 後の毛繕い大変なんだぞ!


 ミラとお母様は朝御飯食った後、飼い主のしかめっ面を見て速攻で逃げた。


ナーゴ。(息子よ、任せた)

ニャ!(危険度イエロー! 離脱します!)


 見捨てられら時の捨て台詞。それ聞いて毛繕いしてた俺。何故に気づかない!


「どうしたの? 可愛い子が台無しよ?」

「……お父さんが心配。嫌な予感がするの」


 そろそろワシャワシャ止めてくれませんかね? 朝御飯もリバースしそう。


「大丈夫よ。お父さんはこの世で一番強いのよ。かごの鳥だった私を連れ出して、外の世界を見せてくれた。それに可愛い子も与えてくれたし……」


 そう言って飼い主の頭を優しく撫でる。眉間のシワはそのままだが、ワシャワシャするのは止まった。ホッとして、体の力を抜いた。ついでに手も離してくれないかな? 逃げられない。


「お父さん、私達の為なら飛んで帰って来るよね? お父さん負けないよね?」

「大丈夫よ。お父さんが帰って来るまでは私もいるしどんな事があっても守るわ」


 飼い主を抱きしめて諭すように言うお母さん。それでも、飼い主の不安は止まらないようだ。なぜなら、ワシャワシャが再開している。


ナー。(もう……ダメ)


「不安が止まらないよ。今すぐにでもたいへーー」


 ゲロゲロ、ゲロゲロゲー!


「「きゃぁぁぁぁー!」」


 盛大に吐きましたとも。飼い主のスカートの上に。


 お母さんは吐かれたスカートを見て悲鳴を上げ、飼い主は悲鳴を上げたまま、固まっています。今のうちに逃げる!


 口の中が気持ち悪いので外の水で口をゆすぐ。さっぱりした! さて、俺は今日は飯抜きだろうな。寝床も確保しなきゃな。


今日は大変なことが起きたな……いろいろと。







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