人間って暇になると変な事するよね?
俺の目の前で二人の人物が対峙している。一人は飼い主の父親。もう一人は飼い主と同じくらいの少年だ。
ナー。(助けて)
二人の間には、子猫が一匹震えています。
俺じゃないよ。俺は飼い主の膝の上に抱えられています。
ナー。(助けて)
子猫が悲しげに震えています。
「わかっているな?」
「はい! 師匠」
二人は姿勢を低くするとーー
「こっち来い! こっち来い!」
「ニャンコ、にゃんこ! こっち! こっち!」
子猫に興味持って貰おうと猫じゃらしを振り回す。……何かバカっぽい。
ナー。(お母さん)
ナゴ?(何だい?)
ナー?(あれ、何?)
ナゴ。(あれが、暇をもて余した人間ってやつだ)
それは見ればわかるんだよ! 暇過ぎると無意味にプチプチ潰したり、右肘、左肘交互に見てみたりしたくなるからな。後で後悔も付いてきます。……そうじゃなくて、
ナーナ?(あの子どこの子?)
ナーゴ。(ノラの子供だと思うが)
ノラとは家で飼われていない野生の猫。だいたい山の方にいるんだが?
ニャ?(何でここに?)
ナゴ。(親とはぐれたのかもな)
猫じゃらしを振り回すバカ2人の間で今も母親に助けを求めている。……どげんかせんといかん。
ナーナ!(お母様、お願いの義があります!)
ニャー。(お前が変な言い回しする時は何かあるんだけどね)
失礼な!
ナゴ。(でも、そういうのは嫌いじゃないね)
そう言い捨てると、寝そべって猫じゃらしを振っている親父に歩いていった。お母様カッコいい!
俺は飼い主の膝から飛び降りると少年の方に向かった。
「「ぎゃああぁぁ!」」
顔中に引っ掻き傷をつけられひっくり返っている2人。
ナッ!(安心しろ。峰打ちだ)
ナゴ。(引っ掻きに峰打ちも何もない)
子猫をくわえてツッコミ入れられた。ゴチです。
ナゴ。(後、今日から1人で寝るように。この子が妹になるんだから)
ナッ!(なにぃぃぃ! 俺のフカフカベッドが!)
ショックを受ける俺を置いてきぼりにして、行っちゃいました。
おのれ~~!




