人の生活に神様の影響
えっと……3ヶ月遅れましたが、あけおめです!
……遅くなって申し訳ありませんでした、はい。
仕事が多すぎて死にそうだったです。
俺達が住むこのハンメル村は、騎士アーグレイヴ卿が領主を務める小さな自治区、アーグレイヴ領の3つの村のうちの一つだ。
人口は数百人程度で、観光客を呼べるような派手な施設もあまりない。しかし、ハンメル村の風景は、俺が想像していた田舎の僻地村の姿とは大きく異なっていた。
道路は石畳で、建物は互いに接近しており、そのほとんどが少なくとも2~3階建てで、現代の日本でいうアパートのような機能を備えている。
もちろん、俺たちのような一軒家もあるが、それはむしろ例外。都市化とは無縁の世界とはいえ、土地を有効活用しているのが村の構造なんです。
面白いことに、この5年間の逃亡生活を見る限り、これはハンメル村に限ったことではなく、人里の構造として当たり前のことなのだ。
以前、俺がジェームスさんにこのことを尋ねたところ、ジェームスさんは俺の質問に困ったような顔をしながら答えようとしていました。
「恐れ入りますが、みんなが一軒家に住んでいたら、農地が足りなくなりますよ」
「それなら、村の外にもっと農地を作ればいいんじゃ?」
「村の外では作物が育たないからです。若様は天使様の子だからご存じないのかもしれませんが、俺ら人族は神聖な土地の中でしか定住できないのです」
神聖な土地、それは神の加護を受けた土地のこと。神聖な土地の外では、自然の魔力が乱れすぎて作物がうまく育たず、その魔力は人間が苦労して作ったインフラを破壊するほど強い魔物を産むらしい。そのため、人間は神聖な土地の中に文明を作る。
しかし、神聖な土地は、果てしなく広いわけじゃない。
人口の増加に伴い、限られた土地しか使えないという問題が発生する。人が暮らすには住宅が必要なのに、農地が減れば飢饉になる。
そこで、昔の人がたどり着いた解決策は、人々が階建ての建物に住むようにすることだった。
どんな世界でも、人は同じ結論にたどり着くのが面白いと思う。これは、この世界の人々が本当に信仰深い理由の一つでもあるかもしれない。何しろ、文字通り人は神々がいないと生きていけないから。
さらに言えば、その土地の神様に熱心に祈れば、作物の収穫は豊かになると聞く。
実際に、敬虔な農夫が麦を蒔いて金塊を収穫したというおとぎ話もあるそうだ。この世では、人々の暮らしは神の寛容と密接に関係している。
しかし、逆に言えば、それは神の気まぐれで人が苦しむこともあるということだ。
「えーっ、ジャガイモが1キロ15キン!? 前より倍近く高いじゃない」
ハンメル村の中心にある噴水から東にあるくと、商店街がある。まだ朝早い時間なのに、すでに多くの人で賑わっている。
今日はマーガレットさんと一緒に、食材の買い出しと冬支度のために商店街を訪れた。
冬が本格的に来るまでまだ1ヶ月あるが、食材はいつも思ったより早くなくなってしまうので、早めに買いだめしておくのが得策。
やっぱり、もう二度と冬を飢えで過ごすのはごめんだ……
「まあ、仕方ないでしょ?農地が魔物にしばしば襲われるし、今年は凶作なんですから。うちはこれでも商売をしているんですよ」
マーガレットさんがショックを受けているのを聞いて、野菜売りのおばちゃんが食い気味で返す。まあ、無理もない。結局のところ、供給が減れば需要が増え、需要が増えれば価格が高くなる。単純な経済学だ。
マーガレットさんは困ったような顔で、指で数を数えたが、そのうちに数えきれなくなり、俺の方を向いた。
「あの、ゲイル、35の15倍って何かな?」
「35の15倍?525だよ、母さん」
「ありがとう。うーん……かえって3日分だけ買ってもいいけど、また値上がりしてるかもしれないし……」
そう言って、マーガレットさんは買い取りの計画に戻っていく。たまにまた数学の問題を聞いてくるのだが、答えるたびに、物価の高さに顔をこわばらせる姿が目に浮かぶようである。
おしゃべり気分になってしまったのか、野菜売りのおばちゃんが口を開く。
「息子さん、賢いですね。何歳なんですか?」
「5歳です」
マーガレットさんが食料品の予算を考えているときに邪魔にならないようにと、俺が答えた。
「おばちゃん、凶作ってなに?」
「凶作はね、神獣様が機嫌が悪いと、収穫した作物の収穫量が少なくなってしまうことですよ」
「だからジャガイモも高くなるの?」
「そうですよ。食材が少なくなるし、魔物も多くなって、天気も悪くなる。最悪、大きな災難も起こてしまうから、神獣様を怒らせちゃだめです」
機嫌が悪いだけで、人々の生活を苦しくするなんて、さすがは神様ですね。
「なんで神獣様は機嫌が悪いの?」
この地に住む人々は、ろくに祈りを捧げていないのだろうか?と、次の質問をおばちゃんにしたのだが、答えてくれたのは別の人だった。
「それは教会のせいだ」
「グスタフ!」
おばちゃんは、野菜屋を手伝っている20歳前半の青年である自分の息子を叱り飛ばした。
「なんだよ、俺間違ったこと言ってなぇよ。領主様が教会を招いてガキどもを教育させたのに、教会はクリオス様じゃなくパンテオンの神々の教えばかり説いてる。だからクリオス様が怒っているんだろうが」
「仕方ないでしょう!領主様は、あなたら次世代が偉い人になれるために彼らを招いたんだよ!」
「偉い人になんてなりたくなぇよ!俺がいなきゃ誰が店を継ぐんだよ!!」
「店の心配をする必要はないよ!このバカ息子!」
おばちゃんとその息子は口論を始め、マーガレットさんがここで買い物を終えると止った。結局、マーガレットさんの買い物は2350キンになり、小銀貨2枚と大銅貨4枚で支払いた。お釣りは中銅貨5枚だった。
「毎度あり!」
と笑顔で言ったおばちゃんだったが、すぐに息子のグスタフとの口喧嘩を再開した。隣のニナちゃんだのお見合いだのの話まで聞いてから、マーガレットさんと別のお店を訪ねた。
俺は以前聞いた話を思い返す。
つまり、この土地の神獣様であるクリオス様は、人々にパンテオン神々の教えを学ばせたくないから、機嫌が悪いってことか?そのために、人々を苦しめている?
俺には理解できない。子供じみた嫉妬にしか聞こえないが、そのせいで何百人もの人の生活が危機に瀕しているのだ。そもそも、同じ神様なんだから、仲良くすればいいんじゃない?
と、その疑問を声に出したら、マーガレットさんと魚売りのおっさんが変な顔をした。これも異世界で生きていくための常識なのだろう。
結局、買い物には3時間ほどかかった。必要なものを買い込み、無限袋(見た目以上に物を収納できる魔道具)に入れたマーガレットさんと俺は、家路につく。
途中、俺はマーガレットさんに尋ねた。
「マーガレットさん、俺、何か変なこと言ったのかな?」
「リューマ様、そんなことないです。あなたの視点だと、確かに神獣達とパンテオンの神々が対立しているのは変に見えるかもしれないし、今日まで我々人族はそのことを深く考えたことがない。ガブリエル様のご子息にしかできない視点なのです」
マーガレットさんは、俺がお母さんでなく名前で呼ぶと、ジェームズとマーガレットの息子、ゲイル・サマーとしてではなく、ガブリエルとアリシアの息子、リューマ・ヘブンズゲートとして聞いていると瞬時に理解し、そのように答えてくれました。
俺もベイカー家も、俺が本当の息子でないことを忘れてはいない。俺たちは、家族のように振舞う方が、より自然に見えると考えた。
今と同じように、変装をやめて俺が雇い主の息子になり、彼らが俺の代理の親になることもあるのだが、家の中でそれすらできないのには理由がある。
それは、レイチェルが俺を自分の双子だと本気で信じているからだ。
レイチェルはまだ5歳。王家のこととか、勇者アリシアのこととか、俺が予言の子であることとか、そういったことに混乱させたくない。十二分に成長してから話すつもりだ。
噂をすれば、俺たちが家に向かって歩いていると、家の前にレイチェルとジェームズさんがいるのが見える。
なぜかジェームスさんは困った顔をしている。鍵を忘れたのだろうか?
「ただいま。外で突っ立って何してるの?」
マーガレットさんがジェームスさんに尋ねると、ジェームスさんは黙って顎でレイチェルの方にほのめかすだけでした。俺たちはレイチェルを見て、すぐに状況を理解した。
レイチェルは歯を見せて笑い、手に小動物を持ち、宣言した。
「この子飼いたい!」
この小説を書くことは自分に対する挑戦であり、成長の証でもあります。まだ日本語を覚えている途中なので、どのように文章を改善すればいいか教えていただけると助かります。
ここまでお付き合いいただき、誠にありがとうございます!今後ともよろしくお願いいたします!




