表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
その座を奪われた主人公   作者: 大野春
第五章 過去の過ち
91/101

40話 騎士団長の意地


「おい!お前ら!ここからは俺のターンだ!見とけ!騎士団長の意地!」


俺はマタタキとアシトに言いつける。元騎士団長命令だ。はぁ、約10話ぶりの登場。いいか、俺が主人公。フレデリック・ショパニだ。お前らにその座を奪われてたまるか。


・・・と、いいつつ、状況はよく分からん。


撃たれて、意識戻って、シズカに聞けば、お前らが塔に向かったって言うから、塔を目指す事にした。俺は色々思い出した。前回同様、主人総補正ってやつで力を百倍にして走って、途中、話を思い出して、狂戦士薬と呼ばれるのが混ざった酒をイッキした。


そしてガムシャラにこの塔の階段を登りまくって、突き破って登場した!

英雄は到着は遅い!でも、壁をぶち破った瞬間、その一瞬の光景で分かった。マタタキがアシトを庇おうとしていること。それは緊急事態だ。

何も考えずに俺は皇帝に突進したんだ。どうだ?

英雄は判断が早いんだよ!



「おい!マタタキ!どうする!?」




「フッさん!戦争を無くす方法を考えたんだ!この国をムジーク王国にする!」

マタタキが想いもよらぬ言葉を出した。でもコイツの言う事は一理ある。ってゆーか、戦争ってそんなもんだけど・・・


「コイツをるって事でいいな!?」

「そうじゃないんだ!この人と交渉をしている!国か、命か、もしくは、国を与えるなら命を保障するか!?」


・・・ん?何言ってんだコイツ?


「マタタキ!分からん!」


その瞬間、金色に輝く、閃光が顔の数センチ前で横切った。ブリゲル皇帝の剣だ。


「さすが、ムジーク王国の騎士団長。お前も見込みはあるようだな」


「黙れ皇帝。戦いに言葉はいらない」


俺は撃ち抜かれた背中と胸の痛みを堪えながら、いつも通りに構える。ブリゲル皇帝の力は未知数だが、マタタキが苦戦していたとしたら、それは強いって事かもしれない。


・・・で、たぶんだけど。


「マタタキ!こいつを殺さなきゃいいって事だろ!?」


「違う!フッさん!もう!血を流させないで!」



えっ!?ええっ・・・

血、血を流させるな!?そりゃあ、斬るなって事!?

手負の状態の俺が、この激つよそうな男相手に、血を流さずにねじ伏せる!?

無、無理すぎる!



・・・なーんてな。

諦めることなんてしない。

何故なら俺は英雄だからな。



「っしゃあ!やってやるぜ!」

久しぶりの登場、そして、酒の力も相まって、俺は興奮していた。そして、剣を捨てる。・・・ガラン。


「私も舐められたものだな」

「そうだな。舐めてかかっている」

拳と脚でやってやるぜ。


ブリゲル皇帝の黄金の剣は素早い。これ、切れ味どうなんだ?いや、喰らいたくねーけど・・・

俺はその輝きを避け、左足を軸に、鞭をイメージして右足をしなやかに動かした。その打撃がブリゲル皇帝の腹部を捕らえた・・・が。

その、蹴りの方向にうまく体をずらしている。

なんだこれ・・・蹴った感覚が無い。



・・・あれ、この感覚。

どこかで・・・誰かと戦った時・・・

いつだろう。いつだっけ。

最近じゃ無い。



その蹴りが不発に終わった瞬間、今度は剣ではなく、ブリゲル皇帝の拳が俺の腹を直撃する。受け身を取りながらも、その身体は揺さぶられる。


ゔっ・・・


「はぁ・・・はぁ。なんて戦い方なんだよアンタ」


「戦いに言葉は不要なんじゃないのか?」

「おもわず声に出てしまうよ」



「私の父は兵士だった。父は戦争で死んだ。お前たちの国・・・ムジーク王国の兵士にな。戦争とはそういうものだ。だがな、私は許せないのだ。お前達のことがない。時を経て、父の残した書物を元にこの戦い方を学んで、実力でのし上がった」


謎が解けた。


「・・・アンタの父は、強かったよ」


「何を言ってる」


「いいや、良い。やっぱり、戦いに言葉はいらない」



俺は思い出していた。

俺は訳あって50年近く未来の今にいるが、元兵士だ。

この戦い方・・・覚えている。


かの、ソーレント戦役。


その時だ。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ