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その座を奪われた主人公   作者: 大野春
第四章 ふたつの国
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32話 俺たちの仲間


《グラフィカ帝国ー国境付近》


《アシト達とスプレ自警団vsゾンビ兵》


こーいう状況の把握ってのは苦手なワケだが。

ワイはそれを確認する。


ここは国境付近。

とはいえ関門から少しの距離がある。

さらに南下していけば自然都市テコン。


今、ワイが居る場所は、30名ほどのゾンビ兵を落とし穴にはめた場所からテコン側、少し進んだ所だ。



状況、それは交戦中なワケで。



数を数える。ワイとスプレ自警団の人数は合わせて7名。そしてマタタキ先輩が引き連れてきた兵士が6名。合わせて13名だ。


あの空飛び野郎の攻撃を食らって動けねー奴もいる。剣を振れるのはワイ含め8名。



ゾンビ兵士は8人。数で言えば均衡だが、コイツらマジで弱ぇ。

ワイひとりでも相手は充分だった。



「スプレ自警団のみんな!手負の仲間を戦場から引き離してくれ!」

ワイは命令する。


「ムジーク国兵の皆んな!ワイのサポート!」


近づいてくるゾンビ兵を蹴飛ばし、背負い投げ、倒す。それでも起き上がり、のそのそ襲ってくる。どうすりゃいいんだ、これ?


つーか、あの空飛び野郎が呪文を使ったのに、アイツがどっかに逃げてもゾンビ兵は動き続けていやがる。

どういうカラクリなんだ?

分かんねー。


死者を復活させる力と、動かす力ってのは別物なのか?


とにかく・・・今は・・・


あっ!

単純な事忘れてた!


「おい!みんな!落とし穴のところまで移動するッス!」


そうだ。

シンプルなこと。

コイツらも穴に落とせば良いワケだ。


こうしてワイ達は作戦を実行に移す。


とにかく逃げる様に落とし穴に向かい、追いかけてくるゾンビ兵をそこにぶっ飛ばし、1人ずつ強制的に落とし穴に落とした。


へっ、ゾンビ兵共で仲良くやってな。


落とし穴のソイツらはぞろぞろと彷徨う様にうごめいているだけだった。



「おい、アンタ。こいつらはどうなるんだ?」

自警団のひとりが穴底を覗きながら語りかけてくる。


「どうなる、って言われても、分からねーッス」


「俺たちの仲間なんだよ」


分かっていたけど、何も言えないワイ。


同じ窯の飯を食ったメンバーは今、目を赤くして、落とし穴の底でうろついている。

生きている様に見えるが・・・死んだ奴らだ。


「どうして、こんな事になっちまうんだよ」

涙を流している者もいた。


ワイは、自分の国を守らために、ゾンビ兵を落とし穴に入れた。その行為の延長線上で、涙を流すスプレ自警団の人間がいるワケで。


人が死ぬ。死んでいく。

ワイだってできれば見たくない。

非現実なこの世界で起きる現実。


チート能力や魔法があっても、

死人は死人だ。



「スプレ自警団の皆、ここの見張りをお願いするッス。ムジーク王国兵はワイと一緒に来てくれ」


「どうするつもりだ」



「マタタキ先輩を追うッス。進んで、そこで見つけないと。戦争なんてやっちゃいけない」



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