11話 捜索する半グレ
ー回想ーーーー
「マタタキ先輩の能力じゃ、なんともならねーんすか?」
ワイたち3人は、レオナルドという男を探す為の無計画な旅について、計画を立てていた。
マタタキ先輩のチートは、その通り行動すると良い方向に進む事が出来る未来を視る力。
それなら、マタタキ先輩の力を使えば、レオナルドなんて簡単に見つかるんじゃ?なんて思った訳だ。
「発動のタイミングがまちまちだし、行動が見えるだけだ。この国の中の誰かひとりを見つけるってのは難しいと思う」
へぇ〜。
マタタキ先輩の力も、限界があるって事っスね。
ワイは先輩を立てるために、その感想は口に出さなかった。
「こりゃあ、とにかく当たるしかないな」
エロ騎士団長が、作戦にならないような作戦を言うもんだから困る。でも、それしかない。
「僕は未来を出来る限り視ながら行動するよ」
「ああ。頼む・・・俺たちは3人。団体で行動するよりも、別れて行動した方が良いだろう」
「さすがエロ・・・いや、騎士団長さんっス名案ですね」
「アシト・・・」
そういうわけで、マタタキ先輩は王都ピアノ 。エロ騎士団長フレデリックはキーレギエタの街を引き続き捜索。そしてワイは地方都市リバンタンへ向かう事になった。
とりあえず、人口の多い場所、そこで聞き込みをする、そういう作戦だ。
「ただ数を打てば良い訳じゃない。ある程度のアタリをつけたい」
「は、はぁ」
「ひとつは、国外の人間。そして、死体を集めているという情報もある、もしも地下円型闘技場のような場所があれば聞き込み。そして・・・」
エロ騎士団長はひと呼吸置いて喋る。
「・・・旧ノイズ派の人間だ」
エロ騎士団長は、少し怯んだ顔をしながら喋った。
「信じたくはない。でも、可能性があるとすれば・・・と言う事だ」
「了解っす」
ノイズ派の人間は右手の甲に刻印がある、もしくはそれを隠す為に手袋をしている確率が高いらしい。
ー回想おわりー
《地方都市リバンタン》
《国営図書館》
・・・つーわけで、キッテン山を越えて2日。
そこから蒸気車で半日。
ワイはリバンタンに到着した。
そしてすぐ、それを見つけた。
右手の甲に刻印。
その手の主は・・・女だ!2人で歩いている女のうちの1人の手の甲にそれがある。
ワイはその女の胸を遠くから見てみたワケだ。
一応ワイの隠れた特技・・・女性のブラジャーのサイズを当てる事が出来る。
片方がエンジェルのAで、もう片方はエクセレントなEはある。
残念ながらワイの好みのエクセレントガールの右手に刻印が付いてやがる。ツイてねぇぜ。
久しぶりのナンパみたいな感じで俺は2人組に近づいた。
「ちーっす」
軽々しい物言いで話しかけてみる。
女は明らかにナンパ男への警戒みたいな感じで無視する。
そうなったら単刀直入。
それがワイのポリシーってワケだ。
「ねーちゃんのその右手の印・・・ノイズ派の刻印だよな?」
身構える2人。
「そうだよ。アタイはノイズ派だった」
エクセレントガールちゃんはあっさりと答えた。
「今は違うって事ッスよね?」
「そうだよ」
顔をぐっと近づけてみる。
「なんか、やましい事とか、してねーっスか?」
「やましい事?」
「例えば・・・人殺しとか」
どうやら、その一言が、隣のエンジェルガールちゃんの逆鱗に触れたらしい。
「アンタ!なに言ってんのよ!」
エンジェルガールちゃんが、俺に向かって殴りかかってくる。
オンナってのは、怖い。
まぁ、ワイは女に手を挙げる主義じゃねぇ。
ワイは一歩下がりながら、エンジェルちゃんのパンチを受けようとする。
チート能力!発動だ。
ワイは対象を睨みながら後ずさりしている間は無敵・・・ガチで無敵・・・
むてっ・・・メリメリメリメリ・・・
えっ!?
その握り拳が、ワイの顔面に当たる。
ぐいっと、そのオンナの指の骨の感覚が頬に伝わり、ワイの奥歯にぶつかる。
あへっ!??
「ウブしっ!!!」
殴られた痛み、力が発動しなかった驚き、そしてオンナに殴られた心のショック。
ワイは倒れたまま、しばらく動けなかったワケだ。
ガチで。
「私の友達を傷つける奴は許さない!」
エンジェルちゃんが吐き捨てる。
続けてワイに語りかけてくる。
「この子はもう!人殺しなんてしない!」
・・・いってぇ・・・
起き上がるワイ。
ワイの能力が効かなかったのは、マタタキ先輩に次いで2人目だ。
「エンジェルちゃん・・・アンタ、イセカイから来た転生者か?」
「な、なんでその事を!?」
「エンジェル先輩!」
ワイは惚れていた。
貧乳は好みじゃねーんだが。




