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その座を奪われた主人公   作者: 大野春
第四章 頼もしい奴
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36話 冷静な手下


話は戻る。今。

トキタビがフッさんに転移魔法をかけたところ。


「いってらっしゃい」

僕はフッさんに声をかけた。

きっとフッさんにはフッさんの目的がある。

僕らは一緒に旅をした仲間だけど、途中から方向を変えたんだ。

でも、応援はしたい。


城門を抜ける、その後ろ姿は、英雄と言い張る通りのものだった。



《ムジーク王国ー王都ピアノー城門前》



僕とザークとトキタビの3人で協力し、ノイズ派を止める事になっている。


「僕が未来を見る。向かうべき方向へ」

僕の力で、この街に潜伏しているノイズ派の残りを見つける。3人いるらしい。


「俺が説得する」

ノイズ派の人間に、ザークが説得をするのだ。

基本的にはリーダーの説明があれば問題ない。

「説得に応じる確率は低い。その時はトキタビが魔法で飛ばす。とにかく効率重視だ」


「任せてよ、ザークさん。なんだか楽しくなってきたよ」

トキタビは何故かやる気だ。


「それじゃあ、始めるね」


感覚的なものだ。

僕は会ったこともない人間に会うことをイメージしてみた。

3人いる・・・


何となく、方向が見えた。


「あ、あっちだ!」

僕は東の方向を指差していた。


「なるほど、飛んでくれ、トキタビ!」



《王都ピアノー商業区ー第4倉庫》



「ここだな」

ザークが口火を切って、その大きな建物の扉を開いた。


中には幾多の爆弾・・・

爆弾が格納されていて、ひとりの男がそれに触れていた。

触れた瞬間、消えた。


「パブロ!」ザークがその男の名前を呼ぶ。

「ザークさん!?」

驚くパブロと呼ばれる男。

その瞬間、遠くで爆発音が鳴る。


「作戦は中止だ!」

「何を言ってるんですか!?」

「とにかく!今すぐ爆弾の作動を止めるんだ!」

「えっ!?」



予想に反し、パブロは冷静になっていた。

「パブロ。すまない。作戦は一旦取りやめる」

「ザークさん、どういう事ですか?何か想定外の・・・」

「ああ。今は説明が難しい。しかし、いずれ説明する時が来る」


パブロは深く頷いた。

「分かりました」


僕は爆弾を見てみる。

それら全てに、ピエスパさんが持っていたものよりも小さい力の結晶が埋め込まれている。


「俺さぁ〜この爆弾、作ったんだよねぇ」とトキタビ。


・・・この人が殺しの道具を作っていたのか。

同じ異世界転生者なのに・・・なんだか悲しくなる僕。



「あの結晶に触れると、空間転移して、城に飛ばせる仕組みになってるんだよ」

「えっ・・・」

僕はその兵器の仕組みと、それを作り込んだ目の前のトキタビに驚いている。


「力は代理行使出来るんだよ」

「代理行使?」

「う〜ん、説明がちと、ムズい」

「は、はぁ・・・」


「ちょっとさ、剣、貸してよ」

トキタビが僕の剣を指さす。

従うように僕は彼に剣を渡した。

そうしてそれを返される。

それを握ると・・・


「そ、そういう事なんですね」


僕はなぜか、少しだけ理解していた。

これって・・・トキタビさんのチート能力!?


「トキタビさん、僕、自分の力を一瞬だけ他の人に与えるって事をした事があるんだ」


「うん。多分それが代理行使ってやつだね」


そんな会話をしていると、ザークが場を切り上げた。


「パブロ!君は今すぐ地下水道を通って、ここから離れなさい」

「分かりました」

「最後に、ムオンの場所は分かるか?」

「いえ・・・そちらはビゼとリストのみが知り得る情報ですから。2人は逆にこの場所を分かりません」


「そうか。ありがとう。秘密主義が仇になったな」


こうしてパブロは場所を離れた。


「さて、次はどうする?」

「ビゼかリスト・・・だよね」

僕は未来を視てみる。

なんとなく進む道は見えそうだ。


「急ごう」


倉庫を出る僕たち。

爆発が止まり、静かになっている街。


「ねぇ、ムオンってのは・・・」


「まぁ、巨大な爆弾だな。作動するとムジーク城の地下に飛ばされる。作動は・・・人力。最後の最後で使う交渉手段だ」

ザークは淡々と喋る。


そして、向かう先が見えた。


トキタビの魔法で、僕たちは移動する。




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