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加入してくれるようになった。月に一度五冊の目安で新しい本がここに来る。前までは五年前の本が新刊コーナーに並んでいたという。頭が良いとはこういう時に役に立つものだ。真新しい新刊を本棚から抜き取った。まだ人の手に馴染んでいない硬く折り目のない本は、読まれることを拒絶しているかのようで、それでいて酷くそれを望んでいるような複雑な存在に感じる。けれど一度ページを開けば、温かく読者を迎え入れてくれる。多くの作者はどんな心境で物語を紡いだか、過程は分からないにしても、受け入れてくれることだけは確かだ。そして享受し、亜紀穂は満たされる。活字中毒にまでなった亜紀穂のことを、ここにいる生徒には余り知られていない。なぜならばこんな所に放課後誰も来ないし、図書室自体利用されることがないからだ。これ以上浮いた噂がたつのも面倒なので「何処に行くの?」と質問されても「少しそこまで・・・」と言葉を濁している。放課後に誰もいない図書室に通う高校生がどれ程気味悪がられるか知れない。しかし皆、ここでの景色の移り変わりの素晴らしさを知らないのだ。冬はどんな景色なのだろう?三階から見える上からの風景を一人で一望出来る。少し得した気分になれる。
本棚の横にある壁に背もたれながら、本の文字をじっくりと堪能した。生暖かい風と本のおかげで少しの暑さは気にならない。けれどやはり汗をかくせいか、さっき走ってここまで来たせいか、喉が渇く。唾を無理やりのどの奥から出して潤すが、あまり満たされない。水が飲みたい。暫く考えた後廊下の水道まで水を飲みに行った。塩素の入った水道水はおいしいとはお世辞にもいえないが、この暑い時ばかりは絶品に思える。水分と摂取するだけなので余り味わうことなく一気飲みし、すぐに図書室に戻った。あーさっぱりした。少しは爽快になった気がする。腕で口元の水を拭いながら、図書室の引き戸を開けるとそこには、一つの人影が床に倒れていた。
「!」
亜紀穂は思わず仰け反り、目を見開く。床に倒れながら肩を上下し、その影はここまで急いで走ってきたことが分かる。一体何なんだ?恐




