◇Square 5
※山田真凛視点
「いや~楽しみだなっ」
「小さい時も可愛かったけど、今でもやっぱり可愛いまま?」
みんなが湖一にアリスの状況を聞いている。
湖一は自慢げに、
「マジ人形みたいだった。 綺麗な顔と金髪で碧い眼。肌も真っ白でふわふわのスカート履いて日傘なんてさして」
「おぉぉぉぉっ」
男子のテンションが上がるのが分かる。
そうだよね。 アリスは本当に可愛い子だった。 全員アリスに恋心を持ったんじゃないかな?
この幼馴染の男子の中に好きな人が居ない女子達もテンションが上がる。
…て、それ私以外全員じゃん。
結局幼馴染の中に好きな人がいるのは私だけ。
みんなクラスメイトや先輩と付き合っているんだから。
総勢8人でぞろぞろ歩きアリスが泊まっているという旅館についた。
玄関の外で待っていると本当に美しい女性が近づいてくる。
その人がアリスだとすぐに分かった。
幼い時の面影があったから。
ゆるくカールしている肩までの髪が可愛らしい印象にしているが、顔は人形の様に整いすぎている。
私達より年上にすら見える。
「うっわぁぁっ みんな久しぶりっ」
普通に日本語を話せる事に驚いてしまうくらい、もろ外国人の容姿。
手足は長く、肌の色は白い。
綺麗だ。と素直に思う。
「マリンでしょ?」
「うん。私変わってないかな?」
「綺麗になったね。 でも、優しそうな表情は変わってない」
「そうかな? ありがとう」
優しくなんて無いと思うよ。 きっと、私がアリスを見ている表情は妬み嫉みばかり。
嬉しそうな湖一の顔。 嬉しそうなのは湖一だけじゃなく、みんなだけど。
「ナオキ?」
アリスが直喜に話しかける。 直喜はすぐには分からなかったのかな?
「そう。 久々だな」
「髪は?」
直喜の耳元に手を添えるアリス。
「何?」
「ナオキ、栗色の髪を肩まで伸ばしていたでしょ?」
「ああ、子供の頃は床屋が苦手でなかなか髪を切らなかったんだ。 今では普通に切ってるよ」
「そうなの? 残念。ナオキの髪型憧れていたのに」
そう言われみれば、今のアリスの髪はあの頃の直喜の髪の長さ程だ。
子供の頃のアリスは、髪を背中の中ほどまで伸ばしていて、その髪形に私は憧れていた。
ふわふわとした綺麗に輝く髪に。




