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◇Square 11

※野中湖一視点

アリスに別れの言葉をかけ、みんなで帰ろうとした時、アリスが直喜を呼び止めた。

なんとなく気づいていた。 アリスは直喜に会いに来たのだろうと。

直喜の態度はアリスを特別扱いしている様では無いけれど、アリスが自分の気持ちにけじめをつけたいのならそれを邪魔するつもりは無い。


直喜だけを残しみんなで帰る。

「アリスって直喜を好きだったのか?」

「結局、女子はみんな直喜だよな?」

僻む男子。

「いやいや、直喜って悪くないけど、恋愛対象にはならないわ~」

「うん。 友達優先するの目に見えてるし」

「状況判断は的確だけど、その分冷静って感じで恋愛にのめり込む事はなさそうだよね~」

という女子。

「直喜に好きになって貰える日が来るかもっていう期待すらできないよね。あの冷静さ。 幼馴染の私達にとっては凄くいい人だけどね」

と言った真凛。

直喜に好きになって貰いたいと思ったことがあるのか?

まさか・・・


いつもいつも気づけば隣に居た真凛。

居た、というより、居てくれたという方が正しい。

俺はアリスが去った後、寂しくて寂しくて本来の自分では無かったと思う。

そんな時、いつも声をかけ、優しい笑顔を向けてくれた真凛。

それまで、みんな同じだけ好きだった幼馴染の中で群を抜いて大好きになったなんて単純な奴だと笑いたければ笑え。

真凛は少しぽっちゃりとしていて癒し系だ。

夏場になると太ってると自分の体型を気にしているが、そんなことは無い。むしろそのムチムチの身体を撫でまわしたいと思わされる魅惑のボディの持ち主だ。


俺以外の幼馴染が真凛に触れると少し胸が痛い。

ヤメろ!という嫉妬心は無い。 やましい気持ちが無いことは分かっている。

だけど、俺だけが真凛に触れる権利があればいいのに・・・と思ってしまう。


「湖一は大丈夫なの?」

隣で歩いていた真凛が小さな声で言う。

「何が?」

「アリスの事・・・諦めるの?」

諦める? 確かにアリスを好きだったけど、それは昔の話で、今さらだ。

綺麗になったとは思うが、それだけ。

いつも側で癒してくれた真凛へ向けた気持ちよりも大きくなる訳が無い。

「諦めるとかそんな感情は無いけど」

「・・・追い続けるんだね」

一生懸命に笑顔を作ってる。 無理している笑顔。

どうしてそんな顔する?

「真凛。 ちょっと抜けようか?」

俺は真凛を連れて自分の家へ向かった。


「久々だね・・・湖一の部屋」

「そうだな」

年頃になってもみんなで遊んでいたけど、部屋に呼んで遊ぶのはお互いに同性になっていた。

真凛一人だけで俺の部屋に来るのは初めてだ。

「で、どうした?」

真凛の前にオレンジジュースを出しながら俺は訊く。

「え?」

「無理してる・・・そういう顔してるから」

「私が? え?」

「お前以外誰が居るんだよ」

「無理してるのは湖一でしょ?」

「何・・・?」

「アリス・・・直喜を好きってきっと告白してる。 直喜がどう返事するのか解らないけど、アリスが好きなのは直喜だって・・・」

俯く真凛。 それがなんだというのだ。

「真凛は、直喜が好きなのか?」

驚いた表情で目を見開いて俺を見つめてくる真凛。

その表情をどう読みとったらいいのか俺には解らない。

「湖一がアリスを好きなんでしょ?」

「いや、アリスは好きだけど、それはみんなと同じ様に好きって意味だし」

俺が言うと真凛はまた驚いている。

「じゃあ、私とアリスは同じくらい好きって事?」

「いや、それは違うけど」

そう答えると、明らかに傷ついた表情の真凛。

「・・・アリスとみんなは同じなのに・・・みんなより私は下ってこと?」

真凛の目がウルウルとしている。

なんて顔するんだ。 色っぽい。

「上だ」

「上?」

「誰より、真凛が一番好きだ」

・・・言うつもりなかったのに。

少なくとも結婚を意識できる年齢になるまで我慢する気だったのに。

「・・・」

ぱちくりと何度も瞬きする真凛。 可愛い。


ハッとした表情をして、次はボッと音が出そうなほど真っ赤になった真凛。

「えっ!? えっ!? 湖一が私を? えっ!?」

キョロキョロと挙動不審になって、可愛いとまた思う。

「真凛は? 俺の事どう思う?」

自信はある。 真凛が俺を好きだって。 けど、それは幼馴染として好きなのか、男として好きなのか正直分かっていない。

緊張しながら訊いた。

「すっ好きだよ!!! ずっとずっと好きだったもん!」

一生懸命伝えてくれた真凛。


俺、もう我慢しなくていいのかな・・・

真凛を抱きしめそのままベッドに押し倒した。


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