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カラフルピース —探偵の自罰的事件収集—  作者: 秋野キリン
『下心・真心』

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37/41

第3片 不穏な音信不通――「エロゲって抜きどころまでやろうとするといつの間にかだいぶ時間たっていることあるよね」――

 プリッキュア♪ プリっキュア♪

 プリキュッア♪ プリキュッア♪


 いきなり女児向けアニメのオープニング曲が流れ始めた。


「おっと、電話だ。ちょっと失礼」


 そう言って性性(せいしょう)は少し僕から離れ、ポケットからスマホを取り出した。着信音かよ!


「はい、もしもし」

「よう烏賊いずく珍しいな、お前が電話をかけてくるなんてさ。要件は?」

「――――――――――――――――――――――――」

「んん? 別にそんなの好みのエロゲが見つかってやりこんでるとかじゃ無いのかよ?」

「―――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――――」

「成程……、確かにそれは気になるな……。分かった、確認しておくよ。きっと大したことじゃ無い。って言いたいところなんだけど……。お前の勘は普段は悪い癖に悪いときだけ当たるからな~。お前からも声かけれそうな奴はかけといてくれ」

「じゃーな。今度会ったときに進捗を教えてくれよ」


 フーッと息を吐いてスマホをポケットにしまいなおした。そして、僕に一言。


「普通そういうのってバレないようにするもんじゃない?」


 聞き耳を立てるつもりが気づいたらベンチから立って性性の近くまで接近してしまっていた。


「おかしいな? こんなはず無いんだけど? 僕はプロの探偵なのに!!」

「ジョーク過ぎやしない? 嫌だよ。プロの探偵がこんなのなんて。探偵ってちょっとヒーローっぽくて憧れがあるんだからさ」


 性性(せいしょう)が呆れたように言う。やめてよ。がっかりしないでよ!


「悪かったね。でもこれが現実なんだ受け入れてくれよ」

「まあいいよ。長年のぼくの憧れはちょっぴり崩れ去ったけどね」


 うぐぐ。刺さる、刺さる。


「ところで君がプロの探偵ってのは本当かい?」

「そうだとも」


 エッヘンと胸を張ってみた。……。キツイな。やめとこ。


「……」


 性性(せいしょう)は口元に手を当て何かを考えているようだった。数秒悩んだ後。「ヨシッ」と決心したようだ。


「君さ。人探しの依頼を受けてくれないか?」

「これも何かの縁ってことで」




「人探し? 別に良いけど。さっきの電話と何か関係があるの」

「そう。さっき幹部の一人から連絡が合ってさ。自分のところの研究員が何人か連絡が取れなくなったってさ」

「うーん。何か用事があったりするんじゃ無いの?」

「ぼくもそう思ったんだけれど、四六時中研究所に居座っている奴だとか休む時は必ず連絡を入れるマメな奴なんかもいきなり音信普通になっているらしくて……。なーんか気になるんだよねー」

「そして、そいつらも研究所もすべてこの町の話だ」


 確かに。そう聞くといささか不穏な感じがするか……。この町で何かが起きているのかもしれない……。


「というわけでまずは研究所に行って具体的な話を聞いて来てくれないか? 話は付けとくから」

「それで良いけど性性(せいしょう)は?」

「ぼくはちょっと色々と連絡せにゃならん。娘たちも心配だしね」


 「それじゃっ。これ研究所の住所ね」とメモを渡すやいなやどこかへ全速力で駆けていってしまった。速ッ!!

 てか「娘」ってなに!!!!!

 「娘たち」ってなに!!!!!!!!!!!!!!

 こうして謎の好青年との初の邂逅は解くべき謎と新たな謎を残して一先ず区切りがついたのであった。

初代のイメージです。

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