It's Showtime
私達に課されたミッションは次のようなものだった。
・ミッションには、ペアで挑戦する。
・ミッションは、アトラクションごとに異なる。ただし、難易度はさほど変わらない。
・ミッションに成功すると、ペアのどちらか一人を脱落させるか、二人で園内に留まるか選ぶことができる。
・ペアのどちらか一人を脱落させた場合、何物にも勝る愛があるのなら相手を復活させることができる。
・何物にも勝る愛とは、現金100万円の支払いを以て証明とする。
・現時点での支払いが困難な場合は、契約書への署名を以て証明とする。
・二人で園内に留まることを選んだ場合、脱出可能時間後に生還者が半数に届くまで、抽選で生還できるペアが選ばれる。
・二人で園内に留まることを選んだペアは、自分たちの生還の可能性を増やすため、他のペアを脱落させるミッションに挑戦できる。このミッションの詳細については、この選択をしたペアにだけ明かされる。
・ペアの相手を脱落させた場合、自分が脱落することはない(つまり、二人で園内に留まることを選んだペアによって脱落させられることはない)。
・自分が脱落しているかどうかは脱出可能時間にゲートまで行かなければ分からない。
・脱落者の園外への出入りは禁止する。脱落者はタイムリミットまで園内に留まらなければならない。
・選択の決定は、話し合いによって決められたどちらか一人が行い、その操作をもう一人が見ることは出来ない。
・ミッションに参加しなかった場合、抽選への参加権は与えられない。
・脱出可能時間は、14:00~16:00、18:00~20:00とする。この時間外の園外への出入りは禁止する。ただし、抽選により選ばれたペア(救済者)については例外とする。
・救済者を選ぶ抽選は20:30より行い、21:55まで5分ごとに発表される。
時雨のもったいぶった言い回しには多少イライラさせられたが、まとめるとこういうことになるらしい。全てをスマホに入力して保存しておく。
周りを見回すと、皆呆気に取られているようだった。一体この内の何人が、ミッションの内容を正しく理解できたのだろう。私だって、本当に分かっているとは限らないのだ。時雨の思惑、策略の全てを……。
少し間を置いて、再び時雨が話し出す。
『――堅苦しい説明は以上と致しましょう。それでは皆様、興が冷めないうちに、早速開幕致しましょうか。華々しき幕開けを記念致しまして、私から贈り物が御座います……。どうぞ遠慮なさらず、お受け取りください……!!』
言い終わるのと同時に、凄まじい爆発音が轟いた。
辺りはその残響と絶叫の渦に包まれる。
訳もわからずとにかく走り出す人々、一人が動けばそれはあっという間に広場中に広がった。人の波に飲まれなす術なくどこかへと押し流されながら、なんとか四人固まっていられるよう、私が鈴音の、会長が私と漣の腕をきつく握る。
人と人の隙間から立ち上る黒煙と炎が一瞬見えた。元々が何だったのかは分からないが、とにかく遠くで何かが燃えている。
『――お喜び頂けましたでしょうか……? ふふふ、それでは、大変長らくお待たせ致しました……』
なんとか聞き取った時雨の声が、高らかに宣言した。
『Let's get started The Masquerade Of Nightmare, It's showtime!!!!!!』




