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震え
良く見ると、ケンちゃんの手は緊張で震えていた。
観客のざわめきは、収まらなかった........けど。
「頑張れー!」「落ち着いてー!」
と優しい言葉がケンちゃんにかけられた。
それでも、ケンちゃんは固まっている。
ステージ上にいるケンちゃん以外の軽音部員は、
目を合わせながら何か合図をしていた。
最前列の私は、下を向いているケンちゃんに
自分でもビックリするくらいの大声で
ケンちゃんの名前を呼んだ。
「ケンちゃんっ!!!!」
顔を上げてくれたケンちゃんの表情は、
怯えた子供のような表情で、目を泳がせていた....
ジャッジャラジャラー♪)
ジャラジャラジャジャラー♪)
ギターの音が、また一つになって響き渡ったと思ったら
一人の部員がケンちゃんの背中をさすって
ステージ上から、ケンちゃんを退場させた。
雅「え..........賢也君............え、ちょっ........琴....」
「私行ってくる。」
知らない間に動いていた私の足。
(ケンちゃん.......ケンちゃんが........)
私の脳裏には
さっきの怯えきったケンちゃんの顔が焼き付いていた。
(........待ってて............ケンちゃん........)
私は全速力でケンちゃんの元へ走った。




