遠くない
12時45分。
軽音部の演奏が始まる体育館へ
雅と急いで向かっていた
雅「うっわ、結構混むねーー........」
「軽音部だもん。しかも、今日はケンちゃんのソロ♪」
雅「あー、ポスターに書いてあったねー。賢也君すごいプレッシャーなんじゃない?」
「ケンちゃんなら大丈夫!!」
続々と体育館に生徒たちが集まってきて
あって言う間にステージに近い席は、埋まった。
「....セーフ!!宣言通り最前列ゲット!!」
雅「あ、ああ........なんか人酔いしそう........」
「ええっ?!ちょっと雅!しっかりしてよ?!」
ジャーーン........♪)
ギターの音が一つ聞こえると
ステージのカーテンがゆっくり開いた。
(....わぁ........)
一目散に私の目は、ケンちゃんに向かった。
センターに立ってギターを弾くケンちゃんは
いつもギターを弾いている時より楽しそうで、とても輝いて見えた。
爽やかでポップな曲が終わると
今度は、ハードなロック曲に変わった。
(ケンちゃんのソロ........この曲かな....)
雅「琴....妙にソワソワしてない?(笑)」
「シーーっ!!もう少しだから、ケンちゃんのソ........」
突然曲が静かになったと思ったら....
ケンちゃんのギターのソロが始まった。
ケンちゃんの指が細かく速く動いて、
ケンちゃんのギターの音だけが体育館に響く。
(すごい........すごいよ........ケンちゃん。)
これなら.....
シンガーソングライターの夢も遠くない....
叶えられるよ........
ジャッ........)
(ケンちゃんなら....)
........................ジャッ....)
「???」
周りの観客がざわめき始めた。
雅「こ、琴........賢也君大丈夫........なの?」
(え..........???)
「な、なんで........」
ケンちゃんのギターを弾く指は
........止まっていた。




