第六十八話 『Vs.邪霊の従者ギャズヴェイラ』
-聖霊暦 8112年 科学都市テテス-
「ギイラ…お前を倒す…!食らえ!"スウェルクラーク"!」
アリレスは最初から本気で臨んだ。アリレスとギャズヴェイラのこの決戦は世界の存続を懸けた戦いだった。絶対負けられない。
「ギイラは死んだ…。もともと彼奴は魔神になるはずだった…。聖霊の従者に出会ったから違う道に進んだのだ!魔法"ヘルインフェルノ"!」
極限、そして最後の戦いだった。
「私達もギャズヴェイラを倒すよ!魔法"マグマバ"……」
ギャズヴェイラの拳がセナを押しつぶした。地面には大きな穴が開きセナは完全に潰れ、死んでしまっていた。
「セナ――――――――!」
ギイラの次に新たな犠牲を負ったアリレス。その時アリレス達4人の闘気が同時に発動した。アリレスが初めて発動させる闘気――。"白"の闘気は他の従者たちの闘気を凌いでいた。
「滅びよ!魔法"シーバーン"!」
「黙れ。"エレクトリックエデン"」
雷でセレルが完全に焦げ死ぬ。今までの戦いでは誰も死ななかったのにもかかわらずギイラの力を吸収した魔神の力は異常だった。
「セレルまで犠牲になった…許せない!"ゴッヅスロー"!」
「私も…魔法"ゴッドウィンド"!」
闘気を纏ったリリア、セティスの全力の攻撃。それらは全てギャズヴェイラの手に弾かれた。
「うそ…――――」
「全ては終わりだ……!食らえ!魔神奥義"フィナーレ・ザ・ジョーカー"!」
すべての建物が壊れる勢いの衝撃波が起こる。
「うっ…!」
リリアが強く地面に打ちつけられる。
「無駄なあがきを…。魔法"マグマバーン"!」
リリアまでも死ぬ。
「どんどん死んでいく…。今までの僕らの冒険はどうなるんだ…!」
アリレスの長い冒険は仲間がいたからこそできたのにも関わらず仲間がセティスだけになってしまったアリレスは体が涙と汗、震えで精神状態を保てていなかった。
「更なる絶望を見せてやろう!魔法"キャプチャトゥネクス"!」
「セティス―――!」
セティスが動けなくなる。セティスがギャズヴェイラによって天高く持ち上げられる。
「待てえええっ!」
アリレスが全身全霊、ギャズヴェイラに切りかかる。それも敵わずギイラに一発で蹴り弾かれる。
ギャズヴェイラの斧がセティスを真っ二つに斬り裂かれる。
「……………あ……。」
セティスまでもが…。テテス島には植物までも残っておらず残されたのは人類最後の人間、アリレスとギャズヴェイラのみだった。
「これまでの冒険を返せ…!"スウェルクラーク"!"真・無明斬"!」
アリレスが出し切れるすべてをギャズヴェイラにぶつける。
「ギイラ……。お前は…邪霊のせいで狂わされている!何故人類を殺す!」
ギャズヴェイラは高らかな笑い声をあげる。
「ああああああああああああああああああ!」
アリレスの抵抗も虚しかった。
「さらばだ…我が友よ…。"レイヴァテイン"。」
アリレスが死ぬ。
人類は絶滅した。
「これで終わりか…。邪魔が入った…。俺は精霊すらも凌ぐ力を持っているか?なら精霊も全て殺してやる!」
そう言ってギャズヴェイラはアリレスの死体を裂こうとする。
ギャズヴェイラの拳がアリレスの死体の上に降りかかる。
ギャズヴェイラの拳がぴたっと止まる。
「これが奇跡ってやつか…。」
ギャズヴェイラの中に眠る"ギイラ"の魂がギャズヴェイラを一時的に制御する。
「魔法"フリーズド"!」
アリレス達5人の死体が一つにまとめられる。
「ふざけるな…ギイラ…!」
ギャズヴェイラという一つの体の中で『二人の同じ人物』が葛藤する。
「アリレス…。俺から出来ることはこれだけだ。奇跡よ起こってくれ!」
ギャズヴェイラはアリレス達の死体に想いを込めて聖霊門に投げる。
「残念だ。しかし無駄だ。彼らは死んでいる!」
それと同時に残されたギイラの心が完全に消える。
アリレス達のまとめられた死体は現代へと還った。




