第六十四話 『魔神防衛戦、開幕』
-聖霊暦 8112年 科学都市テテス-
「セティス…。事情は理解したわ。愛霊の従者として旅をしているのよね…?」
セティスは頷いた。
「本当はあなたたちと共に戦いところだけど、ここはあなたたちが出る幕だわ。私は地下壕の中で勝利を待つ。」
セティスの母が笑顔を見せ、地下壕に入っていった。
魔神が侵攻してくる。科学都市テテスの表面にいたのはアリレス、ギイラ、セナ、セレル、リリア、セティス、テークの7人だった。
「俺とテークは時空移動装置を動かし、アリレスを未来へつれて行く。お前らに魔神討伐は任せた。」
「待て!お前の技術力では分からない!仮に王子が死ににでもしたら…。」
テークの心配を無視し、ギイラは研究室へ向かっていった。
-------------------------------------------------
闇のエネルギーが迫ってくる。
「……もう無理だ!もうすぐそこまで奴が来ている…。」
「だからあいつらなら足止めできると言っているだろ!」
銀髪の少年、ギイラが自信あり気に言った。
「無理だ!今の奴はあの邪霊をも凌ぐ力を得ているんだぞ!」
都市全体に魔物の足音が響き渡る。足音はどしりどしりと少しずつこちらへと近づいてくる様子が伺える。
「こっちだって何回言えばいいんだよ…彼ら5人の力が集まれば魔神だって倒せる!」
「そうですか…それではテテスの科学技術をお披露目するとしますか。」
男、テークはそう言うと、巨大な機械を制御する装置を動かし始めた。
「ああ。やってくれ。彼…彼は絶対将来この世界を救うことになる。」
銀髪の少年、ギイラが指を指す先にいたのは小さな金髪の赤ん坊、アリレスだった。
「クロノスの王子…!ギイラ、お前が行くべきだ!何を考えているんだ!」
男は驚いたように赤子を機械から離すように持ち上げた。
「もうこれしかないんだ!そうすれば魔神、邪霊の脅威から必ず彼はこの世界を救うことになる!」
「はは!はははは!あなたは気が狂っている!どうせ魔神になんて勝てないんだっ!この歴史もすべて無に還る!もう無理だ!」
男、テークが狂ったように笑いながら言っている頃にはもう銀髪の少年は機械のセットに完了していた。
「さあ、行くんだ。知識は機械の中にいる間に身につければいい…。」
ギイラがスイッチを入れる。
「嘘だろ…何をやっているんだ…!!」
機械は見たこともないような速度で遥か彼方へ飛び立っていった。
---------------------------------------------
-聖霊暦 8112年 科学都市テテス-
ギイラとテークが未来にアリレスを送り始めるころ、魔神ギャズヴェイラが科学都市テテスに到着した。
「初めまして…というべきか?アリレス。」
黒く神聖な雰囲気を醸し出す魔神、ギャズヴェイラ。彼は浮遊する物体の上に乗っていた。
「ああ。お前だけは絶対に許さない………。最終決戦だ!魔神ギャズヴェイラ!」
魔神防衛戦がついに始まった。




