第五十七話 『何も残らない』
-聖霊暦 8128年 血だらけの地-
ギイラに案内されて着いた場所には人間や聖人はおろか動物、鳥すらいなかった。
「何なんだ一体…」
アリレスは大きな廃墟のような物を見つけたのでそこの中に入っていった。
それは町のようなものだった。ギイラが言っていたヴェオスの町の跡地はこれではないかとアリレスは考えた。
しかし村を真っ二つに割るように巨大な石の壁が建てられていた。
「こんなものまで建てられたのか……。」
ギイラが驚いたように壁を見る中、セレルとリリアは黙ってそれを見ていた。
ここにいても何も進展が無いので、アリレス達は北に見えた巨大な要塞のようなものに入っていった。
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-聖霊暦 8128年 カオス・ラビリンス-
全体が紫のような不穏な色で作られた不気味な要塞だった。
入り組んだ道を進んでいくと銀色の龍が寝ていた。
「……。あそこには行けないか…。」
龍の威圧感に負けてアリレス達は一旦要塞を出た。
「ん?ここは?」
アリレス達は大陸の西側に出ていた。巨大な岩の壁の影響でどうやら西に行く方法は要塞を超えるしか無いらしい。
壁の向こうにも町の跡があったのでそこに入ったが、そこには大量の兵器が置いてあった。戦車だったり大砲だったり、科学都市の技術とは一味違う、独自で発達したと見られる兵器だった。町は分けられた西と東を合わせるとクロノスの城下町を超えるほど広く、何故ここが世界の中心と呼ばれなかったのかアリレスは疑問に思った。
「あれ…あれは聖霊門?」
町の東側からは見れなかったが、壁の裏、死角となる位置に聖霊門があった。
「このままだと何も手掛かりが得られない…入るぞ。」
アリレス達はその聖霊門に入っていった。
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-聖霊暦 8107年 ヴェオスの町 人間領-
出た先は入ったところと同じ、町の西側だった。
村人たちは兵器の準備のような物をしていた。その瞬間ギイラは後退した。何故後退したか考えていると向こう側に銀髪の少年2人を発見した。
「あれが昔のギイラ…?」




