第三話『Vs.ゾンビドラゴン』
-聖霊暦 8128年 呻きの洞窟-
「くっそ…早速骸骨が襲い掛かってきやがった…!」
そう言うアリレスの先には剣を構えた骸骨たちがいた。
スケルトン達の斬撃を喰らったらひとたまりもないことはアリレスは知っていたのでスケルトンの剣捌きをすべて村で購入した革製の盾で防ぎ、胴を石の剣でまとめて斬りつけた。
スケルトンの中核となる骨が砕け、スケルトン自体が音を立てながら崩れ落ちた。
それから約15分ほど歩くと、乾いた洞窟の中に唯一の水源を発見した。体力的に疲れていたアリレスはその水を飲もうとすると、さらなる地下の方から怨霊たちの呻き声が聞こえてきた。
さっと水を飲み、地下へ駆け下りると、バラバラのスケルトン達が大量にいた。
「……こんなに大勢のスケルトンが…。」
竦み上がりながら顔を上げるとその先には蒼い鱗で身を包んだ龍がいた。
「ドラゴン!?この世界に…いたのか。」
アリレスそういうと、龍はこちらを見て言った。
「我は不死龍…ゾンビドラゴン也。汝…何故にここに来た。」
そう言われて答えようとしたときアリレスは龍の後ろにある紋章が刻まれる白い門を発見した。
「それよりなんなんだ…この門は…!」
アリレスが指を指しながら聞くとゾンビドラゴンは首を傾げた。
「何を言っておるのだ…汝は。後ろには何もないぞ!」
そう言われてアリレスは気付いた。
「もしかして…これが聖霊物?」
「聖霊物?下らないことを言っておるわ…。どこに注目しておる!我はこっち也!」
ゾンビドラゴンはそう言うと共に口から緑色の霧を吐きだした!
霧に包まれたアリレスはそれを吸ってしまった。
「フハハハハハ!お前は毒に冒されたようだな!今からお前の生命力は徐々に奪われ続ける!食らえ、魔法"フレア"!」
炎魔法フレアによって発生した火の玉に包まれ、アリレスは炎、毒に浸食されていく。
「くっそ…これを使うしかない!」
万が一に備えて村で一つだけ購入した薬草、解毒薬を摂取し、傷、毒を完全に癒し、石の剣で斬りかかる。
「ぐっ…なかなかやるのう…しかし貴様もここまでじゃ。」
そう言うとゾンビドラゴンは自身の周囲に薄い青色の結界を張った。
「結界だと…?そんなもの僕の剣で斬り裂いて見せる!」
アリレスはゾンビドラゴンに斬りかかったが全く傷を与えられない。
「フハハハハハ!この闇の結界は物理攻撃による損傷を防ぐのだ!」
「闇の結界…?」
「ああ、我は闇を統べる不死龍、ゾンビドラゴン也!食らえ、闇魔法"ダクメス"!」
闇の力がアリレスを侵食する。毒の霧、フレアとは比べ物にならない程にアリレスの体力を蝕んでいく。
「何故…同じ魔法なのに…ここまで…苦しく…」
「やはりか!貴様は光のパワーが強いと見た!光のパワーを持つものを闇魔法は苦しめるのだ!」
闇によって浸食されるアリレス。勝てないと思ったとき、アリレスはある作戦を思いついた。
「なるほど…お前を倒す方法、分かったぞ!」
「フハハハハハ!不可能だ!お前はもう瀕死状態!薬草も無ければ闇の結界の前には攻撃も届かぬ!貴様には不可能なのだ!」
「それはどうかな?これを見てもそう思うか…?」
アリレスの手には光のエネルギーが溜まっていく…。
「う…嘘だろ…お前…光の魔法を使えるのか!」
「ああ…お前が闇の龍ならこっちは光で対抗する!僕は…聖霊の従者だ!」
「聖霊の…従者!」
「食らえ!光魔法"ライティ"!!」
強烈な光がアリレスの手より発せられ、ゾンビドラゴンを飲み込んでいく。
「ふざけるな…!お前!聖霊の従者だと…!ぐ…ぐはっ………」
ゾンビドラゴンは力尽きた。
「はぁ…はぁ…長い戦いだった…。」
強敵、ゾンビドラゴンを撃破したアリレスは洞窟の最奥にある聖霊物の門を潜ることにした。
光を帯びた門が開き、アリレスはそこを潜る。
「……ここは…。」
アリレスの前には見覚えのある光景が広がっていた。
「僕が最初に来た、海辺……?」
アリレスは、眠りの海辺にいた。
表紙画像提供...@shield_rin様
2020/9~11頃に無料ゲームの配信サイト「PLiCy」にて「WOLFRPGEDITOR」というツールを用いてゲーム化をする予定です。




