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哀刻 --Tradimento Tempo--  作者: Futabave.
一章 記憶を失いし少年
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第二話 『旧人類の惆悵』

挿絵(By みてみん)


-聖霊暦 8128年 セレイの村-


「ほ…!本当に人間が来たのか!」

聖人たちの村、セレイの村長とみられる白鬚を下に長く垂らした老聖人が言った。

「この人はアリレス。記憶を失ってるんですって。」

アリレスを助けた魔法使いの少年が言った。

「ふむ…まさか彼…聖霊の従者かのう。」

「えっ!ということは彼は…。」

セレイの小さな村で行われた小さな宴席で聖人の少年は言った。


疑問に思ったアリレスはそれを老聖人に聞いた。

「今から100年前の事じゃった…。この世界に魔神、ギャズヴェイラとその手下たちが現れたのは…。

魔神の力は絶大じゃった。この世界にいる6体の精霊のうち一人、"戦霊"エウへメロスがギャズヴェイラに挑んだものの勝てなかった…。精霊が勝てないという時点で精霊以上の力を持つということじゃな。」

「6精霊…?その、聖霊と関係あるんですか?」とアリレスが聞くと、老聖人はそれに答えた


「ああ…。この世界は6体の精霊が守っておる…いや、正確にいえば5かのう。この世界に存在する精霊は"聖霊"、"邪霊"、"愛霊"、"信霊"、"戦霊"、"炎霊"の6体じゃ。そしてそれぞれの聖霊の"従者"と呼ばれるものはそれぞれ一人ずつこの世に存在するという…それがアリレス、そなたということじゃ。」

聖霊の……従者……?

「6精霊の内世界滅亡を計画した災厄の精霊、邪霊アポロニオスに対抗する力を持つ唯一かつ最強の精霊じゃ。そしてそなたが聖霊の従者であると考えた理由はこの本じゃ。」

老聖人はそういうと女性の聖人に声をかけ、女性の聖人は分厚い本を持ってきて、老聖人に差し出した。


「魔神によってこの世界にある国がどんどん滅ぼされていったのじゃが、最後まで残った科学都市、テテスはこのような本を綴っていたのじゃ。ここにはテテスの科学者が体験した魔神防衛戦について綴ってある。そしてこの本には"科学都市が誇る時空転移装置を聖霊の従者に使った"と記してあるのじゃ。」

「時空転移装置…僕が乗っていた機械ですかね…記憶がなくなっていたのは…?」

「時空転移装置は危険じゃ。あれを使うと記憶が殆どなくなってしまう上、100年…転移したということは20年間あそこで暮らしたのじゃろう。あの装置は知識、養分を蓄えるだけであとは中の空間の時間を5倍の速度で進める…というものじゃ。そして乗ってこの時代にやってきたそなたこそがそう、聖霊の従者なのじゃ。」

アリレスは驚いた。世界に6人しかいない精霊の従者の内の一人が自分ということに…。


「そしてその本には魔神防衛戦で活躍した少年から100年後に転移してきた者へのメッセージ、すなわちそなたへのメッセージが書かれている。内容は…これじゃ。」

そう言って老聖人は本の一節をアリレスに見せた。

『アリレス、お前には聖霊の素質がある。俺には…何の素質もなかっただろうがな。お前は人には見えない物"聖霊物"を見る能力がある。例えば…どうだったか…スレルス島の北西にある洞窟に入ってくれ。話はそこからだ。俺に…会いに来てくれ。』

…と本には書いてあった。


「北西の洞窟…よし…早速ですが行かせてもらいます。人間がいなくなった謎…それらを解明したいので…。」

アリレスが自信気に言うと、老聖人は続けるように、

「いや、危険じゃ。北西の洞窟…あそこは呻きの洞窟と呼ばれておる。一説によればあの洞窟にはかつてこの村で恨みを持ちながら死んでいった旧人類の霊…骸骨などが屯しているらしいのじゃ…。この村には小さい武器屋、防具屋、道具屋がある。そこで必要な荷物をそろえてから行くといい。」


「はい!分かりました…!」

そして次の日の朝、アリレスは必要な装備、アイテムをそろえ、呻きの洞窟へと一人で出発した。


「……ここが…呻きの洞窟…。」

洞窟の内部からは闇の力、そして骸骨の骨がぶつかり合うような音が聞こえてきた…。

「行くぞ。"聖霊物"を探しに!」

表紙画像提供...@shield_rin様


2020/9~11頃に無料ゲームの配信サイト「PLiCy」にてゲーム化をする予定です。

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