6話―04
「伊藤さんはあまりよくない対象だったかもしれません」
こいつは!
「おい、こら、どう言う意味だよ」
「そのまんまですよ?」
ほう、喧嘩売ってるって事か?
「でも、ご協力ありがとうございました」
道で頭を下げるな、恥ずかしい!
「別に」
「お陰で、この町の長になれるくらいの情報が得られました」
ええええ?! 今何て言った?!
しかも、長って……長はないだろう。
「世帯数から、収入まで幅広く知る事が出来たのも、伊藤さんのお陰です」
……お前、そんな事調べてたのか?
やっぱり、山田を家に上げたのは間違えだったな。町の人達に謝った方が良い気がしてきたわ……。
「何か頭痛くなってきたよ」
「頭痛ですか? それとも脳梗塞ですか?」
山田はびっくりした顔で俺を見る。
「オカシイだろ、それ!」
びっくりは俺だよ。どんな質問だ!
普通に頭痛だろ!
「では、クモ膜下出血ですか?」
え? この子は俺をどうしたいんですかね? 殺したいんですかね?
「冗談ですよ、冗談」
この餓鬼は……!
山田はクスクスと笑い出した。
「はうっ!」
笑っている山田にデコピンをしてやった。
はっ、ざまぁみやがれ!
「伊藤さんの鬼~悪魔~」
「何とでも言ってろよ」
「このロリータ・コンプレックス~!」
?!
ちょっ、何言いだすんだよ! 誤解されるだろうが!
「良いか、山田? 世の中にはPKOと言うのがあってだな……」
「つまり、公共の場で、伊藤さんの趣味を暴露するのは阻まれるって事ですね?」




