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5話―10
「……仲間なんです」
「マジで?!」
うっそ!ちゃんと見てなかったんだけど!
「嘘ですけど」
「嘘なんかい!」
俺は思いっきり山田に突っ込んだ。
「ふふふ。伊藤さん、そんなんだといつか騙されますよ~」
「そうだね」
例えば何処かの宇宙人とかにね。
「夷藤さん!」
真剣な眼差しで、俺の目をまっすぐ見つめてくる。
「手、繋ぎませんか?」
「……は?」
一瞬、耳を疑った。
心臓が不規則な音を立て始める。
「手ですよ、手」
そう言って、山田は白い右手をこちらに差し出してきた。
いや、なんだろ……とにかく落ち着け、俺。
「……伊藤さん、手が何かご存じですか?」
今俺が悩んでたのは手を知らないからじゃないから!
「知ってるわ! 手を知らない成人男性がどこにいるんだよ。……いや、なんで急に手なんだよ」
「先程の方達が繋いでいました。それで……その、羨ましくて……」
先程のって、さっきの外国人カップルのことか。それで目で追っていたのか。
――待て。それって、要するにデートの真似事をしたいってことか……!? 俺と山田が、カップルみたいに……?




