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5話―07
「まるで二百前とは違うのですから…。あれだけ必死に勉強したのは一体なんだったのでしょうか?」
山田……?
俯いてしまったので表情がよく分からない。
分かるのは、ぎゅっと握りしめられ、若干潰れてしまったそのたまごサンドを、俺が買い取らなくてはならない羽目になったということだけだ。
「後悔してるのか? 地球に来たこと」
「そんなことはありません!」
弾かれたように顔を上げた彼女は、必死な表情をしていた。
「ただ……! ……少し、寂しくなっただけです」
そしてまた、弱々しく視線を落とす。
いつもの自信満々な宇宙人っぷりはどこへやら。その小さな肩を見ていると、なんだか放っておけなくなった。
「……必死に勉強したから、ここに来れたんだろ? だったら、意味あるじゃん。ん? 違うか?」
彼女の髪を耳に掛けた。
彼女の髪は思った通り柔らかかった。
「……いえ、違わなくないです」
少し、首を振ってから山田はやっと顔を上げた。
「そうですよね。私は今を調べに来たんです! 昔と一緒だと、それこそ意味がありませんよね?」
やっと彼女は笑顔を浮かべた。
「あぁ、そうだな」
俺は山田の頭をくしゃと撫でたけど、今日は何故か怒られなかった。




