4話―06
「笑えるってかおかしいだろ。自分で意味分かるか?」
「いい…いい感じで勿論分かりますよ!」
いい感じでってなんだよ!
"いいえ"って言おうとしてた誤魔化せてないから。
「じゃあ意味言ってみ?」
「そ、そのままですよ……?」
最後に"?"付いてる。付いてる。
「じゃあさ『名古屋も恩』ってどういう事なの?その後も説明して欲しいんだけど」
「ええと、つまりですね。名古屋の方にも大変な恩義があって、お礼がしたいけれど妙案が浮かばず、おばあさまに電話で相談したけれども結局名案がまとまらなかった。なので『また考え直してから、私に電話したら?』とおばあさまが提案した……という、非常に心温まるエピソードです!」
なんだその超大作のストーリーは!!
めっちゃ笑える!
山田の想像力半端ないな。ある意味、尊敬するわ。
「あははははは。もうそれ、正解で良いわ」
「酷いです! そんな笑い崩れながら投げやりに言わなくてもいいじゃないですか!」
「いや、だって傑作すぎんだろ」
「け、傑作……ですか?」
山田がピクッと動きを止め、上目遣いで俺を見た。
「うん、自信持って良いよ」
その想像力に。
「わぁ!どうしよう!伊藤さんに褒められましたぁ!」
両手を頬に当てて、顔を真っ赤にしてパタパタとはしゃぐ山田。
あはは、めちゃくちゃ喜んでるなぁ。……いや、今のは褒めたうちに入るんだろうか?
「あんたら、ばあちゃんお湯沸かすけど、何か飲むかいね」
電話を切ったばあちゃんは俺らの方を向いた。




