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3話―08
◇
「ただいま~」
「おかえり~」
あれ? 克己もう帰って来てるんだ?
「母さんは?」
弟の姿はあれど、母の姿は見当たらない。
「悪い狼さんが食べちゃいました。ガオー」
「漫画読みながら言われてもなぁ」
弟はソファに寝転がり少年誌を読んでいる。
「俺がどんな体勢で何をしようと、信じないでしょ?」
そりゃ、まぁね。
「お母さんなら、隣の家でお喋りに花を咲かせてると思うよ。さっき回覧板届けに行くって外出たから」
「あ~」
安易に想像がつくな。
「……山田さん居ないんだ?」
克己は俺の後ろを確認する。
「うん、泊まる所あるんだって」
嘘ではない。
「あの人って変わってるよね」
「本当にね」
激しく同意。
体を起こした克己の隣に腰を降ろした。
「何人なの?」
異星人らしいよ。
そう言えるはずもなく、俺は首を傾げた。
「昨日の夜、彼女がよく分からない言葉で歌を歌ってたんだ」
「へ~」
いつ聞いたんだろ? あの何言ってんのか全く分からなかった言葉を。




