表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アマルテアから来た山田花子です!  作者: 間波 結衣実


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
35/82

3話―02

 チラ、チラと山田を振り返り見てる生徒がいる。


 その気持ち分かる。


 怪しすぎだろ。


 やっと山田の目が、俺の細めた目と合った。


「(おい、山田! そのポーズやめろ! 目立ちすぎだろうが!)」


 ジェスチャーでそう伝えると、彼女は「分かっています、伊藤さん。完璧な擬態です」と言わんばかりに、さらに深く足をクロスさせた。


 こうなったら無視だ、無視。


 宇宙人とは分かりあえん。


「伊藤ちゃん聞いてる?」


 しまった!山田に気をとられ過ぎてた!


「聞いてる、聞いてる。後でな」


「サンキュー」


 そう言うと長戸はパンを物色し始めた。


 今の隙に……。


 変なポーズを崩さない山田にそっと近づく。

 

 怪しすぎて、コイツの周りだけ人はけてるじゃねぇか。


「ちょっと」


「(話しかけるなって言ったのは伊藤さんじゃないですか)」


 意外と、まともなジェスチャーじゃねぇか。


「目立つから止めろ」


 何故か目を丸くする山田。


「え? 目立つんですか? 人を待つ時にこのポーズしませんか?」


 しねぇよ!!


「次、やったら、即、星に帰れよ」

 

 ビシッと指を差し言うと、ビシッと敬礼する山田。


 ほんと、目立つ事しかしねぇな!


 ふんっと、長戸の方に向かうと、長戸は山田の方を見ていた。


 ヤバいな。


 山田とのやり取り、見られたかな?


 ちょっと、いや、かなりあんなのと知り合いだとか思われるのは癪に触る。


「知り合いなん?」


 バッチリ見られてるじゃねぇか!


「……いや、変なポーズだなと思って」

 

 苦しいかな?!


「ふーん?ま、パン買ったし、外で食べようか」


「そうしようぜ」


 長戸の背中を押して、急いで購買から離れる。


 外にはベンチが置いてあるヶ所が三つあり、一番近くの所へと移動した。


 振り返ると、山田は母さんが作ってくれた弁当が入っている鞄を大事そうに両手で抱えて、しっかりと付いて来ていた。


 さっきの一件がなければ、普通に可愛いのに。


 ……あっ、気づいた。


「夷藤ちゃんなんで笑ってるの?」


「笑ってねぇし」


「ふ~ん?あっ!あそこ空いてるし、あそこにしよっ」


「走ると危ないぞ~」


 ま、言っても無駄か。


 何気なくもう一度振り向くと、また山田は笑顔で小さく手を振った。


 その様子に少しだけ、そう、ほんの少しだけ心が和んだ。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ