4話目
あんな感じで閲覧人数が見れるんですね。。
初回ってどれくらい着くものなのだろうか。ひとりで複数回開いた場合は加算されてしまうのか。調べながら進めてみます〜。
起きたら知らない天井――なんてこともなく、視界に入ったのは見慣れた医務室の天井だった。
「……はぁ、地獄のままかよ」
左腕には包帯。脇腹にも鈍い痛みが残っている。体を起こそうとして、思った以上に動かないことに眉をしかめた。
「起きたか」
横から声が飛んでくる。
視線を向ければ、椅子に腰掛けたアオバ教官。そして、その隣には見覚えのない少女がいた。
藍色の短い髪に、整った姿勢。前線の兵士というより、どこか箱入りめいた雰囲気がある。
目が合うと、少女は慌てて立ち上がった。
「お、おはようございます!」
「……誰?」
「ミヤだ。今回お前のオペレーターを担当した」
「あー」
通信越しの声を思い出す。
「なるほど。もっと歳上かと思ってた」
「なっ……!」
ミヤが目を丸くする。
「そ、それはどういう意味ですか!?」
「いや、声が落ち着いてたから」
「か、からかわないでください……!」
真っ赤になって縮こまるミヤを見て、アオバ教官が深々とため息を吐いた。
「起きて一発目がそれか」
「重傷者に厳しくないです?」
「腹を貫かれた割には元気そうだな」
「……腹?」
そこでようやく記憶が繋がる。
ライジュウ。爆発。その直前に腹を犠牲にした事。
「うわ、最悪の終わり方したな俺」
「終わってないからここに居るんだ」
「そうですね」
包帯の下がずきりと痛む。
「どれくらい寝てました?」
「二日だ」
「思ったより短い」
医務室が優秀だった。
普通なら一週間は寝ている。
もっとも、起きなかった可能性も十分あった。
「医務室が頑張った結果だ。感謝しろ」
「後で栄養剤でも差し入れます」
「お前が飲め」
そんなやり取りをしている間も、ミヤはどこか落ち着かない様子だった。
ちらちらこちらを見ては、言葉を飲み込んでいる。
「……何か言いたいみたいだな?」
「っ!」
肩が跳ねる。
「その、今回は……申し訳ありませんでした」
「ん?」
「私の判断が遅れたせいで、ハヤテさんを危険な目に遭わせました」
「いや」
即答だった。
あれは誰が見ても自分のミスだ。
撤退しろと言われた。無視して、突っ込んだ。
結果爆発した。それだけの話だった。
「むしろ止めようとしてたじゃん」
通信越しの慌てっぷりを思い出す。
撤退しろだの無茶だの、かなり必死だった。
「オペレーターとしては正しかったと思うよ」
「……本当に?」
「本当に。俺が命令無視気味だっただけ」
「気味じゃない、完全にだ」
アオバ教官が即座に突っ込む。
「独立行動班は毎回これだから困る」
「自由が売りなんで」
「問題児の間違いだ」
ミヤが小さく首を傾げた。
「独立行動班……?」
「ああ、説明されてなかったか」
「特殊部隊みたいなものだ」
教官が先に答える。
「少人数運用を前提にした独立戦力。現場判断権も持っている」
「言い方がかっこよすぎません?」
「実態は?」
「雑用兼便利屋」
「夢を壊すな」
「事実ですよ」
マガツ討伐、偵察、回収、救援。
人手不足の時は大体押し付けられる。
ミヤが感心したようにこちらを見た。
「でも、ランク4なんですよね……?」
「まあ、一応」
「一応で済ませる階級じゃないぞ」
アオバ教官が呆れ顔になる。
ランク4。
一般兵なら部隊を率いていてもおかしくない立場だ。
だが、ハヤテ本人にその自覚は薄い。
「部下居ませんし」
「お前の場合、居ても苦労するだろうな」
「否定できない」
ミヤが少し吹き出した。
すぐに「あっ」と口を押さえる。
「す、すみません!」
「いいよ別に」
「むしろ今のは笑うとこだ」
「お前が言うと説得力がない」
アオバ教官が立ち上がる。
「……さて、雑談はここまでだ」
空気が少し変わった。
「今回の件、報告を上げる前に確認したいことがある」
「ライジュウの件ですか?」
「ああ。それと、経立化個体についてだ」
やっぱりそこか。
「博士は?」
「現在、別件で拘束中だ」
「……つまり?」
「今のうちに済ませる」
「逃げ場ないなぁ」
「諦めろ」
ハヤテは小さく息を吐き、天井を見上げた。
ライジュウの異常な速度。
雷撃の出力。
明らかに既存のデータと違っていた。
「結論から言うと――」
脇腹の痛みに顔をしかめながら、ゆっくり口を開く。
「経立化、たぶん身体能力だけじゃないです」
ありがとうございます!明日もおそらく出すので、気に入っていただけたら幸いです!




