表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
裂界の帰還者  作者: 霞山 大和
遭遇偏
4/33

4話目

あんな感じで閲覧人数が見れるんですね。。

初回ってどれくらい着くものなのだろうか。ひとりで複数回開いた場合は加算されてしまうのか。調べながら進めてみます〜。

 起きたら知らない天井――なんてこともなく、視界に入ったのは見慣れた医務室の天井だった。

「……はぁ、地獄のままかよ」

 左腕には包帯。脇腹にも鈍い痛みが残っている。体を起こそうとして、思った以上に動かないことに眉をしかめた。

「起きたか」

 横から声が飛んでくる。

 視線を向ければ、椅子に腰掛けたアオバ教官。そして、その隣には見覚えのない少女がいた。

 藍色の短い髪に、整った姿勢。前線の兵士というより、どこか箱入りめいた雰囲気がある。

 目が合うと、少女は慌てて立ち上がった。

「お、おはようございます!」

「……誰?」

「ミヤだ。今回お前のオペレーターを担当した」

「あー」

 通信越しの声を思い出す。

「なるほど。もっと歳上かと思ってた」

「なっ……!」

 ミヤが目を丸くする。

「そ、それはどういう意味ですか!?」

「いや、声が落ち着いてたから」

「か、からかわないでください……!」

 真っ赤になって縮こまるミヤを見て、アオバ教官が深々とため息を吐いた。

「起きて一発目がそれか」

「重傷者に厳しくないです?」

「腹を貫かれた割には元気そうだな」

「……腹?」

 そこでようやく記憶が繋がる。

 ライジュウ。爆発。その直前に腹を犠牲にした事。

「うわ、最悪の終わり方したな俺」

「終わってないからここに居るんだ」

「そうですね」

 包帯の下がずきりと痛む。

「どれくらい寝てました?」

「二日だ」

「思ったより短い」

医務室が優秀だった。

普通なら一週間は寝ている。

もっとも、起きなかった可能性も十分あった。

「医務室が頑張った結果だ。感謝しろ」

「後で栄養剤でも差し入れます」

「お前が飲め」

 そんなやり取りをしている間も、ミヤはどこか落ち着かない様子だった。

 ちらちらこちらを見ては、言葉を飲み込んでいる。

「……何か言いたいみたいだな?」

「っ!」

 肩が跳ねる。

「その、今回は……申し訳ありませんでした」

「ん?」

「私の判断が遅れたせいで、ハヤテさんを危険な目に遭わせました」

「いや」

即答だった。

あれは誰が見ても自分のミスだ。

撤退しろと言われた。無視して、突っ込んだ。

結果爆発した。それだけの話だった。

「むしろ止めようとしてたじゃん」

 通信越しの慌てっぷりを思い出す。

 撤退しろだの無茶だの、かなり必死だった。

「オペレーターとしては正しかったと思うよ」

「……本当に?」

「本当に。俺が命令無視気味だっただけ」

「気味じゃない、完全にだ」

 アオバ教官が即座に突っ込む。

「独立行動班は毎回これだから困る」

「自由が売りなんで」

「問題児の間違いだ」

 ミヤが小さく首を傾げた。

「独立行動班……?」

「ああ、説明されてなかったか」

「特殊部隊みたいなものだ」

 教官が先に答える。

「少人数運用を前提にした独立戦力。現場判断権も持っている」

「言い方がかっこよすぎません?」

「実態は?」

「雑用兼便利屋」

「夢を壊すな」

「事実ですよ」

 マガツ討伐、偵察、回収、救援。

 人手不足の時は大体押し付けられる。

 ミヤが感心したようにこちらを見た。

「でも、ランク4なんですよね……?」

「まあ、一応」

「一応で済ませる階級じゃないぞ」

 アオバ教官が呆れ顔になる。

 ランク4。

 一般兵なら部隊を率いていてもおかしくない立場だ。

 だが、ハヤテ本人にその自覚は薄い。

「部下居ませんし」

「お前の場合、居ても苦労するだろうな」

「否定できない」

 ミヤが少し吹き出した。

 すぐに「あっ」と口を押さえる。

「す、すみません!」

「いいよ別に」

「むしろ今のは笑うとこだ」

「お前が言うと説得力がない」

 アオバ教官が立ち上がる。

「……さて、雑談はここまでだ」

 空気が少し変わった。

「今回の件、報告を上げる前に確認したいことがある」

「ライジュウの件ですか?」

「ああ。それと、経立化個体についてだ」

 やっぱりそこか。

「博士は?」

「現在、別件で拘束中だ」

「……つまり?」

「今のうちに済ませる」

「逃げ場ないなぁ」

「諦めろ」

 ハヤテは小さく息を吐き、天井を見上げた。

 ライジュウの異常な速度。

 雷撃の出力。

 明らかに既存のデータと違っていた。

「結論から言うと――」

 脇腹の痛みに顔をしかめながら、ゆっくり口を開く。

「経立化、たぶん身体能力だけじゃないです」

ありがとうございます!明日もおそらく出すので、気に入っていただけたら幸いです!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ