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ストロント・ギア ―適性Sの戦痕―  作者: コロッケパン
第四章 浜松合宿編
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浜松大激突⑨

透斗視点、麻奈視点、迅視点の順番です。

 バン!ギン!ガギィィィン!ゴォォォン!


 何回も何回も俺と麻奈の息の合った攻撃を受け止めてくる。


 バゴォーン!


 そして、目の前のワットの攻撃にはさきほどの覚醒によるものか、攻撃の後にすごい衝撃波がくる。

だから、相手が攻撃をしそうになると、必然的に相手から離れなくてはダメージを受けてしまう。


 正直、1回ワットの攻撃を受けたぐらいではもちろんだが、『リターン・ギア』の発動は絶対にない。


しかし、何回もと言われると話は別だ。多分3回目くらいで発動してしまう。


 (ちッ、これはまずい。どうにかして変えないと......)


 その時、


 「さあ、こいつを受けてみあがれ!『ミドロ・ウェーブ』! 」


 そいつがエネルギーを貯めた剣を地面に刺す。

次の瞬間、地面が波のようにゆれ、そして、地面のあちこちからものすごい威力の斬撃が放たれる。


 「透斗! これはやばい! 」

 「同感だ! とりあえず避けよう! 」


 とは言ってもいくつもの斬撃を同時に避けることができるはずもなく、俺も麻奈も一撃入ってしまった。

 しかし、すぐにワットは俺たちに攻撃してくる。


 「このマイド様の攻撃から逃れられると思うなよ! 」


 俺と麻奈は必死に体勢を立て直そうとする。しかし、そう簡単に立て直せるはずもなく、麻奈が攻撃を避けきれず、剣で受け止めて、建物の壁に飛ばされる。


 その時、俺の中の何かがカチッと切れた。


 「お前、俺の大切なものを傷つけるなんて、許さねえぞ! 『リミッター一部解除(パートアンロック)』! 」


 そして、天竜区役所付近の戦況は一変する。





 ◇





 私はなんだか寂しかった。


 透斗は多分私をワットが飛ばしたことでもうキレちゃったみたい。でも、それでも私から見ると、大切なものを傷つけることにしっかり怒る透斗はかっこいいと思った。


 透斗は直接言ってた訳じゃないけど、多分透明 斗は自分一人で倒したいのだろう。だからこそ、少し寂しいが、どんどん湧いてくる機械たちと隊員の戦闘も少しずつこっち側が劣勢になってきている。


 ここは私の手で変えてみせる!


 (透斗、頑張ってね! )


 そう心の中で応援すると私は黒い柱の方へ向かった。




 ◇




 バァァァン!ガギィィィン!ゴォォォン!


 (ふっ、強くなってるじゃねーか。本当にこういう展開はおもしろいな! 新宿の化け物ほどでは無いが、十分ハイパー隊員レベルを軽く超えた強さだ、だが......)


 「大宮支部を舐めんなよ! 」


 「ああ、最初からお前相手に舐めてなどないわ! 私には浜松駅前の戦況を、維持し、浜松侵攻作戦成功の手助けをする義務があるのだ! この世界の生身の人間が! 本気になった俺に勝てると思うなよ! 」


 次の瞬間ワットの力が更に増す。


 「万力拳(まんりきけん)! 」


 手から伸びている刀をすごいスピードで突き出してくる。


 (こいつはまずい)


 迅はギリギリギアで受け止めたが、もちろんダメージはある。


 「フッ、ハハハハ! これを止めるか、お前相当やるな! 」


 「そりゃ、どーも」


 (くそ、どうにか隙を作れれば......)


 「あなたが迅さんですね」


 後ろから声がする。そいつは俺が駆けつけるまで、ずっと目の前のワットと戦っていたスーパー隊員だった。


 「お前か、どうした? 」


 「今のままじゃ、負けることはなくとも、勝つことも難しいです。だから私がどうにかして、隙を作ります。その時は迅さん、あなたが仕留めてください! 」


 「ほう......」


 なかなかいい作戦ではある。こいつが戦線離脱してしまう可能性もあるが、こいつは相当弱っているし、『リターン・ギア』もあるし、大丈夫だろう。


 「わかった、じゃあ頼むぞ! 」


 「はい! 」


 果たして戦況は変わるのか?


 

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