表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ストロント・ギア ―適性Sの戦痕―  作者: コロッケパン
第四章 浜松合宿編
72/77

浜松大激突

前半は渚視点、後半は透斗視点です。

 本当にやばい状況だ。ハイパー隊員は、浜松支部と横浜支部を合わせても、わずか6人。


 浜松駅前の柱には実羽さんと蓮さん。浜名湖の柱には山手くんと村山さん。そして、天竜区役所付近に現れた柱には透斗と麻奈が向かった。


 一緒に浜松駅に来た蓮は、多分侵攻軍のリーダーの「マイ」という女を食い止めている。


 その煽りを食らい、駅前を埋め尽くす怪物の群れ――ワットを相手にするのは、狙撃手スナイパーの実羽さんひとりだけになってしまった。実羽の実力は折り紙付きだ。だが、一撃必殺の狙撃では、押し寄せるワットの数に対処しきれない。


 「……人手が、足りなすぎる!」


 その時だった。


「ほう。お前が適性Sか。なるほど、見事なものだ」

と、威圧感のある声が響く。


 「カミサ」と呼ばれた男が、品定めするようにこちらというか私を凝視していた。


 「適性S……その力がどれほどのものか、調べておかねばな。マトシ、行け」

 「はっ、カミサ様」


 男の影から一人の戦士が歩み出る。その瞬間、肌を刺すようなプレッシャーが走った。あのマイやカミサほどではない。だが、こいつも間違いなく「強者」だ!


 「お前が適性Sだな。さあ、本気を見せてみろ。俺を楽しませろ!」


 男――マトシが構えたギアは、一対のグローブだった。だが、その先からは長大で鋭利な刀が合計10本、牙のように突き出している。


(肉弾戦……それも、私がこれまで戦ったことのないタイプ……!)


 「このギアが気になるか? 冥土の土産に教えてやろう。これの名は『手爪てづめ』だ」


 ギアの名前なんてどうでもいい、とツッコミそうになる心を無理やり抑え込む。


(こいつ、油断したら一瞬で殺される。……でも、私は浜松を守ると決めたんだ。絶対に、負けられない!)


 久しぶりに黄金の歯車が回り始める。


 浜松駅前の戦場は、一気に加速した。




 ◇




 一方、天竜区役所。浜松市の中心部から大きく離れたこの場所でも、黒い柱から溢れ出すワットの数は異常だった。


 「マジで? 普通、こんなに湧く? さすがに初めてだよ、この数は」


麻奈が驚愕の声を漏らす。


「ああ。だが、ここで止めるぞ。さっさと終わらせて、渚たちを助けに行くんだ!」


透斗がギアを握り直す。


「蓮からの連絡によれば、あいつらは駅前でマイ……俺たちを瞬殺しやがったリーダー格と交戦中だ。駅前の方が圧倒的に手薄なんだよ!」


「りょーかい。じゃあ透斗、さっさと掃除しちゃおう」


「おう、行くぞ!」


 数は少ないが、隊員たちの質は高い。天竜区役所付近のワットは、みるみるうちに掃討されていった。だが、群れの半分を斬り伏せたところで、「そいつ」は現れた。


 「お前ら、なかなかやるじゃねーか。この俺、マイド様が相手をしてやろう!」


(……チッ、こいつも強いな。あのマイと比べれば落ちるが、それはあいつが異常なだけだ)


 透斗は背後の仲間に短く告げた。


 「虎徹、指揮を任せていいか? 俺と麻奈であいつを叩く」


 「わかった。こっちは任せろ。……絶対、勝てよ!」


 「わかってるって。麻奈、行くぞ!」


 「了解。……いっくよー!」


 激突の火花が散り、天竜区の戦いもまた、激化していく。

面白いと思ったら、下の☆☆☆☆☆から応援評価をお願いします!励みになります!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ