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ストロント・ギア ―適性Sの戦痕―  作者: コロッケパン
第三章 スーパー隊員編
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嫌な予感

「ふぁ〜あ……。ねむッ。マジ昨日あんなに頑張ったのに、今日学校とか信じらんない」


 スーパー隊員大会が終わった翌日。


 登校中も、頭の中にあるのは昨日の光景ばかりだ。まさか透斗とうとがあんなに強かったなんて。


 どうやったらあそこまでいけるのか、考えれば考えるほど溜息が出る。


 教室のドアを開けると、真っ先に声が飛んできた。


「お、山上やまがみ! 昨日お前、マジで凄かったな!」


 駆け寄ってきたのは佐伯くんだ。


「ありがと。でも、私はまだまだだよ。……あれ、佐伯くん。麻奈まなたち見なかった? いつもなら私より先に来てるはずなんだけど」


「あー、あいつらなら『ストロント』から呼び出し食らってるんじゃねーか?」


「呼び出し?」


 やっぱり、大会の後だし何かあるのかな。私はふと思い出して、声を潜めた。


「ねぇ、あとさ……虎徹こてつ先輩がどこにいるか知ってる? 麻奈か透斗に聞こうと思ってて忘れちゃって」


 その瞬間、佐伯くんが「お前、マジか……」と言わんばかりに目を見開いた。


「お前、それを知らないのか。……まぁいい、虎徹先輩は今、ストロントの医療室で治療中だ。命に別状はないらしいけどな。しかし驚いたよな、あの虎徹先輩が暴走するなんて。……あ、ちなみにハイパー隊員は自由に面会できるけど、うちらスーパー隊員は、支部長かハイパー隊員の許可がないと会わせてもらえないらしいぞ」


「そっか……。ありがと、佐伯くん!」


 お礼を言うと、彼はひらひらと手を振って友達の輪に戻っていった。


 入れ替わるようにして、教室に麻奈と透斗の二人が姿を現す。


「おはよう、二人とも! 今日は遅かったね、何かあったの?」


 駆け寄る私に対し、麻奈がニヤリと不敵な笑みを浮かべた。


「うん、まぁそんなとこ。それよりなぎさ、マジでとんでもなく面倒で、……最高におもしろそうなことになったよ」


「えっ、何それ」


「今日あたり、家に『お知らせ』の封筒が届くはず。楽しみにしてなよ!」


(めんどくさくて、おもしろいこと……?)


 首を傾げたまま授業を受け、放課後。帰宅して郵便受けを覗いた私は、その答えを突きつけられた。


「……ストロント横浜支部、浜松合宿のお知らせ?」


 封筒の文字を見た瞬間、背筋にツンと冷たいものが走る。嫌な予感しかしない。


 けれど、同時に胸の奥が熱くなるのを感じた。たとえそこが地獄のような場所だとしても、今の私は、行かなければならない気がしている。


「それにしても、なんで急に浜松なんだろう。あそこに何かあるのかな。まさか……」


 そこまで考えて、私は思考を強制終了させた。 これ以上先を想像するのはやめよう。ロクなことにならないのは、分かっているから。

第三章 スーパー隊員編終了です!

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