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ストロント・ギア ―適性Sの戦痕―  作者: コロッケパン
第二章 新宿侵攻編
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新宿大激突

 都庁前広場は、関東5支部が放つエネルギーの奔流で、大気が爆発せんばかりに震えていた。


 空を埋め尽くす金色の親衛隊ワット。それに対し、地上では横浜、大宮、八王子、千葉、そして東京の全隊員たちが、支部の垣根を超えて巨大な陣形を敷いている。


「全隊、一歩も退くな! 7人の『牙』が、今ここで一つになる!」


 東京のエース・すめらぎの声が轟く。その先頭を走る、関東最強の7人。石丸のハンマーが巨大なワットを粉砕し、麗の氷が舞い、迅の円盤が空を裂く。そして横浜の蓮、透斗、麻奈の三人が、流れるような連携で親衛隊を次々と沈めていく。


(すごい……! 私も、この人たちと一緒に戦えているんだ。これがハイパー隊員の、本当の連携……!)


 最強の背中たちが、私の心を熱くさせる。適性Sの力が仲間の闘気と共鳴し、私の『ホワイト・アウト』はかつてないほどの輝きを放っていた。


 だが、その熱狂を切り裂くように、都庁のバルコニーに一人の男が降り立った。


 指先を軽く振った瞬間、広場の中央で巨大な重力波が爆ぜた。


 ドォォォォォォォォォォン!!

 たった一撃。あまりに理不尽な力で、7人のハイパー隊員の連携がバラバラに引き裂かれ、周囲の一般隊員たちが木の葉のように吹き飛ばされる。


「くっ、なんだこの重圧は……っ!」


 石丸のハンマーが地面にめり込み、麗や麻奈までもがその場に膝をつく。絶望的な沈黙が広場を支配しようとした、その時。男は自らの背にある『リターン・ギア』を、嘲笑うように握り潰した。


「……五月蝿いな。羽虫どもが群れて、何に抗うつもりだ」


 男はゆっくりと歩み寄り、身の丈を超える禍々しい大鎌を地面に突き立てた。その衝撃だけでアスファルトが大きく割れる。男はフードを脱ぎ捨て、不敵な笑みを浮かべて高らかに言い放った。


「我は新宿のサブリーダー、カマカミ。……不完全な適性Sよ、貴様のその牙、我の前でどこまで持つかな?」


 新宿の夜を切り裂く、死神・カマカミと白銀の牙の死闘が、いま本格的に幕を開けた。

今回は短いので、すぐに更新する予定です。

これからもよろしくお願いします。

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