渚vsゴウト丸
ハアハアハア......
こいつ、意外と強い。透斗よりは遅いと言っても十分こいつは速いのだ。むしろ最初の一撃止められた私がすごいかもしれない。まあ、余裕だったけどー!
と考え事をしているといつの間にかゴウト丸がこちらのすぐ近くにまで迫って来ていた。
「『万暴剣』!! 」
なんかよくわからない黒いものがグルグルと剣の中から出てきて剣の周りをまわっている。
正直説明が難しい感じだ......
国語力の低い私からしたら頭おかしくなりそう......
ていうか漫画やアニメで出てきそうな技だ。
しかし、威力はヤバすぎる。
こんなのあたっただけでみじん切りにされそう。
「させない、『白攻撃』!!」
黒い渦と白い光がぶつかり合う。
それは当たり前と言えば、当たり前だが、周りにあった壁をもぶっ壊し、
バゴォーン!!
ものすごい音も立てた。
(ああー、これはやばい。修理に何円請求されるのかな?)
そんなふうに思ってしまった......
でも何円になりそうか、というところまでは頭が回らなかった。その理由は決まっている。
ガギン! ガギン! ガギン! ガギン! ガギン!
崩れてくる瓦礫を避けるのに集中したくても、ゴウト丸は構わず距離を詰めて攻撃してくる。
まじこいつ頭おかしい。生存本能がないのだろうか?
「なんで攻撃してくるの!? 瓦礫避けなくていいの? 」
「どうせ、今瓦礫に埋もれたって死にはしない! それならお前をさっさと捕まえた方が得だろうよ!」
確かに、それはそうだ。
こっちにも相手にも『リターン・ギア』があるのだ。なんて都合が悪いのだろうか。相手にもあるなんて理想とかけ離れすぎている。
「適性Sは剣術が未熟と聞いていたが、意外とできるじゃねーか。ならこれならどうだ? 」
次の瞬間腕にいつの間にか付いていたボタンを押す。すると私の四方八方から急に死神たちが出てきた。
ざっと20体くらい。
死神とロボット兵たちの違いはなにか。
それは知恵があること、武器が死神の方がすごいこと、そして、体が軽いので速いということだ。
全て死神の方が良い。まあ、私からしたら嫌だということだが......
そして上からゴウト丸が剣をって飛んでくる。
「これでおしまいだな! 適性S! 」
四方八方、そして上まで囲まれたのだ。誰もがそう思うだろう。でも私は一応適性Sなのだ。こんくらいの状況は変えられるくらい......
「ーー特訓はしてきてるよ! 」
私はこんなところで負けるわけにはいかない!
私は適性が高くて期待されている。
私は最初はとても弱かった。
適性は高いくせに燃費は悪く、最初の制限時間は30秒。でもそれがたくさんの人からアドバイスをもらいながらどんどん時間を伸ばしていき、そして、
今みたいにほぼ制限なしに戦えるようになった。
剣術だって最初は剣の振り方いぜんに持ち方すらよく分からなかった。でもそれも蓮さんや透斗たちに教えて貰って今みたいにワットとも戦えるようになった。
新宿や浜松でワットと実際に戦い、燃費が良くなり、剣術がマシになっても私はワットからしたらまだまだだと知った。そこからたくさん特訓してきたのだ。
麻奈、透斗、実羽さん、佐伯くん、如月先輩、虎徹先輩、雛、などなど。
私はほんとうにたくさんの人にお世話になった。その数は底知れない。だからこそ......
(ここで負けてこれ以上迷惑をかけるわけには行かない!! )
「『白獄の陣』!! 」
結愛さんの『炎獄の陣』を真似た技。我ながらよくできたと思う。
私の技は、あっという間に死神たち、そしてゴウト丸を斬り伏せる。
「クソ...... 俺様が...... お前を......」
「もうおしまい。その前に、誰がこれに対して命令したのか教えて」
「そんなの言うわけないだ......」
私はそいつの言葉を聞く前にそいつの首を飛ばした。次の瞬間そいつは光に包まれどこかへ飛んでいく。
そうした理由は2つ。
1つ目は聞くだけ無駄だと聞いてすぐにわかったこと。そしてもう1つは......
「早すぎる...... なんでもう見つかっちゃうんですか......」
目の前に結愛さんが立っている。
地獄の『適性Svs適性Z』の第2ラウンドが始まった。




