ストロント祭とは
私は今、横浜支部にある図書室に来ている。
ストロントの図書室は学校とかにある図書室とは違い、あまり普通の本は置かれていない。
まあ、少しだけ置かれてるけどね......
でも漫画とかはいっぱいあるよ!
なんでだろうね?
そしていちばん置かれているのはストロントについての本だ。
何故わざわざここに来たのかと言うと漫画を読みたいから! ではなく、少しストロント祭について知りたいと思ったからだ。ああ、私優秀!
私にだって知的好奇心はあるんだ!
まあ、そんなことは別にどうでも良いから置いといて......
本当のことを言うと、ストロント祭は嫌な予感しかしない...... なにせ、準備をしている時にワットに襲われるんだよ! 怖いよ!
まあタイミングが悪かっただけかもしれないが......
とまあ、そんな感じで私は陣取ったところにストロント祭の本を置く。
これはストロント祭の歴史についてのものだ。
何か良い発見があると良いけど......
そして、私は本を開いた。
◇
ストロント祭、それは表ではストロントにたくさんの人が入隊してくれるように行うお祭り、そういうことになっている。
それは君も知っての通りだ。
しかし、真の目的は違う。まあ、少し表の目的と似てはいるが...... それについてはこれから書かれるストロントの歴史についてを書いてからにしよう。
ストロントは1970年代にできた組織だ。
何故1970年代にできたのかと言うと、そのとき、初めてのワットによる侵攻が起きたためだ。
『新潟侵攻』
もし君が2000年以降に生まれたのなら知らないかもしれない。
でも最初にストロントに侵攻されたのは新潟なのだ。厳密に言うと新潟県新潟市と長岡市だが。
この侵攻は当時の人たちには大きな衝撃を与えた。
もう戦争は終わったはずなのに。また自分たちは殺されるかもしれない。そう思ったためであろう。
当時の新潟県は大きな被害を受けた。米が取れなくなったり、お祭りが中止になったり...... と。
でも今資料を探しても何もわからないだろう。なにせ、全て消去されただろうから......
予測の域だが、多分そうなる。だからいつまでも忘れられることがないよう、私はこの本にそれについても書くことにした。
◇
新潟侵攻、本当に大変なものだった。
その理由1つ目、自衛隊の数が足りない。
政府は隊員の命を保証しなければならなかった。だから犠牲者を出さずに追い払わなければならなかったのだ。それは不可能だが......
理由2つ目、広い範囲で攻撃が行われた。
新潟県は広い。また、新潟市と長岡市はまあまあ離れている。それが大きく影響した。
数少ない自衛隊の隊員たちを半分に分けなきゃいけないからだ。
そして最後に3つ目、単純に相手が強すぎた。
一人で自衛隊の隊員500人を殲滅した者もいた。
これは自衛隊が弱かったのではない。相手が強すぎたのだ。
当時の人々はみんな思った。
『もう、日本はおわりだ。いずれ自分の住む地域も占領させられる...... と』
そこに救世主が現れたのだ。
その少女の名は川島結愛。
この少女の登場により、やられるだけだった新潟侵攻は新たな局面を迎える。
◇
川島結愛。
彼女は、今の時点では歴代最強と言われている。
君の時代でもそうかもしれない。
彼女は当時中学2年生。その時までは普通の女子中学生に見えていただろう。しかし、本当は違う。
彼女は、歴代最高の適性Zを観測した唯一の人だ。
1個下の適性Sはまだ出ていないが......
彼女はセンス、エネルギー量、エネルギーの質、全てにおいてトップクラスだった。
彼女はギアを使ってどんどん自衛隊をコテンパンにしていたワットたちを倒していく。
気になった人はいるだろうか? どうやってギアを手に入れたのか、ということを。
実は、日本政府は強力な生命体がいつか、日本を攻めてくるだろう、という予測を立てていた。それこそ、10年くらい前に。ギアはそのために設置された政府直属の秘密研究組織『異世界人対策研究部』によって作られたものだ。それを使って川島結愛は戦った。
これを気になった人もいるだろう。どうやって彼女とギアを引き合わせたのかって。
新潟侵攻の1年前に遡る。
その時、政府によって行われたもの、それが
『適性診断』だ。
これは30歳以下の人々を対象に行われたその名の通り、その人の適性を診断するものだ。
ちなみに適性は小さい順にF、E、D、C、B、A、S、Zの8段階ある。
この『適性診断』は、『異世界人対策研究部』によって作られた『適性診断器』を使って行った。そして、適性A以上の者は『対異世界人防衛組織』今で言う『ストロント』にスカウトされた。
新潟に最初に現れた『対異世界人防衛組織』の隊員、それがこの適性診断によって『対異世界人防衛組織』に入った歴代最強の人、川島結愛だったのだ。




