ー第46章ー
爆滅神大魔王は極度のマザコンだった。
ー第46章ー
「詩過!!詩過!!」
「お父様…?!」
「詩過!!」
僕は、階段の踊り場で、大切な一人娘を抱きしめた。
「お父様、申し訳ありません。迎えに来て下さるなんて、思っていませんでしたから。」
詩過が悲しそうに、僕を、その深い紫色の瞳で見つめて来た。
僕とは似ても似つかない。
詩過の髪の色や目の色はメチそっくりだが、輪郭やふとした時に見せる表情などは、椎凪に一番似ている。
僕は椎凪にそんなに似ていなかった。
どちらかと言えば母さんに似ているとよく言われた。
色素の薄い茶色の目。
幼さの残る柔和な顔立ち。
「詩過、お前は、世界一綺麗だよ。もっと大きくなって、年頃になれば、何人もの男がお前に婚約を申し込んでくるだろう。」
「お父様…?」
僕の目は、捉えていた。
詩過の後ろ、僕の目線の先、階段の上に、何人もの人間が立っていた。
はしごかロープでも使って、窓が開いているこの3階に登ってきたんだろう。
「詩過、お前が誰と結婚しようと、お前が選んだのなら、僕は祝福するよ。」
僕は困惑した表情の詩過を、より強く抱きしめる。
「だから、僕のことは心配しなくて良い。これから何が起こっても、信念のままに生きなさい。お前のお祖母様は、気高い人だった。お祖母様、僕の母さん、咲崎紗来は、気高く、強い人だった。その人の様に、生きるんだよ。」
僕は娘に微笑んで、階段を駆け上がった。
「先に行け!!僕は、ここで追手を足止める!!」
叫んで敵の一人に飛びかかる。
すぐに武器を奪った。
その体勢のまま、奪った武器で数人を殴る。
全員致命傷だ。
「僕は爆滅神大魔王。僕は不死身の魔王。僕を殺すことは、できないっ!!」
気高く生きろー!!!お祖母様の様にー!!!




