ー第16章ー
ー夫婦喧嘩は犬も食わない
なんでも食べる犬でさえ、夫婦の喧嘩は食べないほど怖い、または好きではないという意味。
ー第16章ー
「椎凪くんっ!!大丈夫?!今、目玉がこぼれ落ちた気がっ…」
「何言ってるんだ!!こんな真剣な状況で、何を冗談を言っているんだよ!!」
ーえっ…
私は、段々と椎凪君のことが理解できなくなってきた。
生き物を殺すって事は、その命を奪うってことだとかデタラメを言うし。
目玉こぼれ落ちるし。
「椎凪くん、もう、私、耐えられない。」
「…っ!!こっ、こっちこそ、君みたいな人、願い下げだよ!!」
「しっ、椎名くんっ…そんな、そんなの、許さない。椎凪君は、私のことだけを見ていればいい!私の物になればいい!!」
私はポケットに手を突っ込んで、ぐしゃぐしゃに折り曲げていたDeath Journalを取り出した。
そして、喉の奥に手を突っ込んで、鉛筆を取り出す。
「紗来っ?!何をしてるんだ!?なんだ、その、黒いノートっ…」
椎凪君がいい終わる前に、私の鉛筆な椎凪君のフルネームを書き終えていた。
『憂津久 椎凪』
「ごめん、ごめんね。椎凪くん。愛してたよ。」
「な、何を言って…うっ!?」
椎名くんが左胸を抑えながら倒れる。
「椎凪くん、あなたは私だけを愛せばよかったんだよ。」
「さ…き…っ!の…呪ってやる…呪ってやるからなっ!!」
椎凪くんはそう言うと、息を引き取った。
「呪う?私を?何を言ってるの。椎凪くん。私を呪えるわけ無いでしょ。」
私はそう言うと、椎凪くんの顔に、つばを吹きかけた。
いやぁ…夫婦喧嘩をしている両親ほど、子供に怖いものはないでしょうね。精神面で、とても辛い気持ちになりますから。




