ルネアンとひなたぼっこと私
さて昨日はみんなでお買い物もしたので、新しい装備もあるし、生活費の余裕も順調に減った事になる。
次の討伐依頼を受注したり防具や武器も調整していかなきゃね。
「少なくとも、私ミレフィアとダルクルトと、ルネアンとベアトリーチェ。この4人のパーティーで出掛けた場合にはサブパーティーのチーム数は増えないのよね。」
「リェリュスちゃんとエルゼちゃんがお留守番の日は何度かありました。あの場合にそこが判明しましたね。」
「私はいつでもお伴したいんですよ~。もうちょっと良い長弓があれば、前衛にだって。」
「リェリュスちゃんはまだ体力が無いし、魔物の種類によっては、そうね後衛をお願いするわ。」
「われのちからをもとめなくてもよいのかにんげんども。」
「きゃ~強そう。エルゼちゃんは今はたくさん食べて元気に育つのが第一。心配しなくていいのよ。ね、ダルクルト。」
「そうだ。」
「ですので、今日の夕方前に、私たちのうち4人で冒険者ギルドにお仕事をもらいに行きましょう。討伐内容によっては、リェリュスちゃんやエルゼちゃんはお留守番か同行するかを決める。それでいい?」
「そうしましょう。」
「わかりました。それじゃ私は、エルゼと一緒に今日の夕方のほうも、」
「おるすば~ん。」
2階の男子部屋はこうして作戦会議室にもなるので便利といえば便利。そして私たちは3階の女子部屋へ戻る。
「ルネアン~、たぶん明日から討伐に行く事になる……あれ?」
「ルネアちゃん、このクッションで気持ちよさそうに寝てたんだよ。」
え~っと。お部屋にいるはずなのに、こういう時は……。
「いた、いた。」
窓から顔を出すと、屋根つたいの先で日光浴中だ。
「それじゃ私も。」
当たり前の出入口かのように窓から屋根に出てすたすたと歩いていくのはリェリュス。あっそうか。この2人って獣人とエルフ、樹上生活くらいは熟練者だものね。
私もちょっと身を軽くして、2人の場所まで冒険をする。バランスを取り損ねて小出しの攻撃魔法の反作用で姿勢を取りながら。
窓のほうを見るとエルゼまで私の後を追ってきたのを、ベアトリーチェが慌てながら追いかけてくる。私も魔法を応用するけど、2人は踏み外しても神力か霊力か何かで落下まではしない。今の浮力は私のとどっちの? どっちかのでしょう。
そうして樹上生活ではない人間の3人も、日光浴地点に参加する。
「不思議だにゃぁ。」
「でしょう、神力使いと魔法力使いで2人もいるから落ちないわよ。」
「そうじゃにゃくてにゃ。私たち獣人って、仲が良ければ寄り添い合って生きるんにゃけど、それはそれで自分の居場所を決めたら案外気を遣い合うものなんだにゃ。だからこうして一人でいる時は一人なのも当たり前。」
「ふう~ん。」
あら、女の子が一人になりたかった気分のところに私たちはおじゃましちゃったかな?
「にゃのに、部屋に誰もいにゃいから城下町でも眺めるかと屋根に上ったりしても。今の私の仲間はぜんぜん私を1人にしてくれる様子がにゃいんだにゃ。不思議にゃ。」
「一人じゃないどころか5人が全員集合だものね。」
「お陽さまがいつもより温かい。」
私は目の前のルネアンをいつもよりしっかりと抱きしめたくなった。でもちょっと足場に自信が無いので私が頬ずりする。抱きしめるのはお部屋の中に戻ってからにしよう。




