ダンジョンを探索しよう。まずは、破棄された施設付近からかな。
淳少年が入った場所は、滅んだ亜空間が互いに接触し、重なった世界だ。
ゆえに、様々な世界の恒星や衛星が、見える範囲に。
まぁ、空間が違うため、見えていても干渉していない世界も。
そんな場所には、廃墟が複数。
コレは、淳少年世界の代物だ。
まだ魔素濃度が低い時代に、ダンジョン調査の拠点として造られた施設である。
むろん、目に見える範囲に対しては、調査を終えている。
いや、いた。
「流石に施設を放棄して日数が経つと、色々と変わってますね」
そう、梓さんが。
「確かに。
しかし、畑から育ったのか?
見たコトがある様な植物が繁っているんだが」
藤堂司令官が、映像を観ながら。
「しかし、探索者から聞いてはいたが、ジャングルだな。
スーツに設置した機材では、探索者の生命維持くらいの機材しか稼働せんから、映像どころか写真も難しい。
しかもヤツらは報告慣れしておらんから、報告内容がな」
つい、ボヤくように。
「それは、仕方ないのでは?
彼らは個人的に探索しておりますし」
「個人探索者達だな。
探索者は数が足りとらんからなぁ。
無碍にもできん」
そのようなコトを話している間にも、淳少年は辺りの繁みを掻き分け進む。
そして。
「あの〜」っと。
「何かしら?」
「ダンジョン内には、生き物とか居ないんですよね」
「そうね。
物語りみたいに、スライムやゴブリン、コボルトなんかは、存在しないわよ」
それらを期待しての言動と、思われたみたいだ。
「いや、そうじゃ無くて。
頭上に、何か居るんですが」
「はい?」
「バカな!」
梓さんと司令が。
コントロールセンター内も、ザワ付いている。
「淳君?
ダンジョン内は魔素濃度が高過ぎて、生き物は生きられないわよ?」
そう梓さんが告げると。
「いやいや。
それなら、なんで、野菜が繁ってるんです?
っか、この木って果実樹ですよね。
確か、植物も枯れるんじゃ?」
淳少年世界の動植物は、魔素と言うか、次元エネルギーに対する適正が低い。
そのため耐性が低く、高濃度次元エネルギーに晒されると、キャパオーバーにて死滅するのた。
つまり、そもそもが、ダンジョン内へ淳少年世界の植物が育つコト自体が、おかしいのである。
「あっ!?
確かに!」
コロンブスの卵的な感じで、皆が気付く。
ダンジョン内ではなく、外で普通に放置した感覚だったみたいである。
だが、彼らは気付いてない。
いや、淳少年もだが。
明らかに、育っている植物の大きさが異常だ。
葉の陰に隠れているのだが、トマトがスイカ大なのだが?
いや、そのトマトを隠す葉の大きさも。
明らかに異様であった。




