ハシャグ準備は万端みたいですよ?
夏休みの宿題や喫茶店のコトも解決済みにて、今年の夏は自由に休みを謳歌できる。
しかも、家の経済的状態も、政府からの補填と言う賠償が。
いや、京クラスの金額が非課税で振り込まれても、一般庶民が使い切れるものでは。
しかも淳少年と彼の母親は、生活を変えるつもりは無いみたいだ。
ただ、生活を支えるために喫茶店を手伝っていたのだが、今では喫茶店業務が改善されたコトもあり、夏休みはフリーとキメ込んだらしい。
自由と言いつつ、研究所の実験へ参画するのは、どうかと思うのだが。
そんな淳少年は、アタックスーツを纏い、拠点の外へと。
ダンジョンに近い場所へ造られた、拠点周りの魔素濃度は高い。
一般人が立ち入れば、即死するレベルである。
ダンジョンが現れた頃は、それ程でもなかった。
それが、年々高まっているのが、現状である。
この魔素は、ピコマシーンであり、毒素とされているのは、ピコマシーンが稼働するためのエネルギーである、次元エネルギーだ。
つまり、過剰な次元エネルギーに、生き物の身体が耐え切れない減少が、毒に犯された状態とされている。
むろん、そのような理屈を、この世界の人々は知らない。
だから、単なる毒としてしか捉えていないのである。
その次元エネルギー内では、電波などは通らない。
しかも、有線にて通話環境を構築しても、コチラも次元エネルギーにて繋がらない状態であった。
そんな有線ケーブルへ、魔素吸引機を付けるコトで、稼働可能に。
しかも、吸引した魔素は、ケーブルを経由して拠点近くの魔素充填器施設へと。
ソコでは、魔素充填池へ魔素を補填し、補填が終わった品を市場へと。
コレが活動資金へと回される仕組みとなっている。
このコトからケーブルによる有線通話は可能に。
だが最近、魔素を使用した無線通話が実現しつつある。
むろん、魔素研究所の研究成果である。
あるのだが、まだ数キロしか通話できないため、実用化に向けて研究中ではあるのだが。
「スーツは纏ったわね。
ドックの隔離したわ。
開けるわよ」
「了解」
「表示される地図から逸れないように。
速度の上げ過ぎないよう気を付けて」
淳少年がハシャいで遣り過ぎねば良いのだが。
「了解です。
出ます!」
淳少年が纏うアタックスーツが、拠点を出る。
っか、やはりハシャいでいるな。
イキナリ、トップスピードへと。
いや、彼にとっては、トップスピードでは無いのか?
長年放置された廃墟地帯を駆ける。
障害物を避けつつ、軽くジャンプしつつ。
後方では、廃墟のガラス窓が、いや、廃墟自体が吹き飛んでいる。
走る災害である。
少しは加減して欲しいのだが?




