さて、梓さんが持って来た、魔素充填器を設置しますかね。
ちなみに、梓さんが乗って来た車は改造されている。
淳少年の案を元に、空の魔素充電器を搭載。
車内の魔素を充填器にて除去するシステムを。
元々、魔素の急速充電については研究が進んでおり、その技術を応用した形だ。
コレにより、車内の魔素濃度は、常に低く抑えられるコトに。
また、ウェアやスーツにも、このシステムが搭載されたようだ。
梓さんが纏うウェアも、このタイプである。
ただ、頭部は別途覆う必要があり、どうしても見た目はな。
で、梓さんが、強化型の空魔素充填器を。
「持って来たけど、ドコへ置くのかな?
一応は防水だけど、あまり過酷な環境へは無理だからね」
いや、ドコへ設置する想定なのだろうか?
「コッチの生簀だよ。
っか、過酷な環境って、どんなトコを想像してんのさ?」
淳少年、ドン引きである。
「いや。
魔素濃度が高い隣接地域でしょ?
どんな魔鏡かと」
「ごく一般的な環境だわい!」
淳少年が突っ込んでおるが、絶対に一般的な環境ではない。
なにせ、淳少年がダンジョン区から取って来たウナギなどは、巨大だったが、隣接地域も負けてはいない。
結構、植物なども巨大化しているのだ。
まぁ、日々暮らす淳少年達は気付いていないが。
で、喫茶店裏へと。
そしたら。
「ジャングル?」
梓さんが、思わず。
「失敬な。
普通の林ですよ。
ドコが密林ですか?」
淳少年が反論。
ちなみに、マスターは店に残って仕込み中である。
「いやいや。
こんな林はないからね。
どう見ても密林なんですけど」
そう告げられ、外の環境を思い浮かべるが。
「あれ?
確かに学校へ行く途中の神社。
ヤケに木が少なかった?
でもさぁ。
神社だから、林を整備してるだけだよね」
そう言いながら、一人で納得を。
「いやいや。
多分、それが一般的な林だから。
しかし、コレが隣接地域かぁ」
なんか納得すり梓さんだった。
その後、生簀へと。
コンクリート製の生簀にて、泥を吐かせているウナギを見た梓さんが。
「デカっ!
えっ!
デカっ!?
これ、ウナギぃ!?」
魂消ると言うのは、このコトであろう。
で、生簀の四隅へ空の魔素充填器を。
大きさは、握り拳に包める程度である。
なので、カバンへ入れて来た魔素充填器は多い。
ちなみに、コレでも大容量タイプなのだ。
梓さんのウェアに付いているのは、ボタンサイズである。
それで十分機能するからだ。
今回設置したタイプの魔素充填器だが、あの大きさ一つで、東京23区全ての電力を、一ヶ月賄える。
まぁ、フルで魔素が充電されていたら、だが。
そんな大容量の魔素充填器が、直ぐに満タンになるコトは無いであろう。
そして、急速充填にて、生簀内の魔素は確実に除去されると思われる。
はたして、淳少年が考えた、魔素抜きは可能なのだろうか?




