魔素充填器を貸して貰えるそうですよ。見返りは?
「まぁ、魔素充填器を貸与して貰えるのは、分かった」
そうマスターが告げると。
「貸与?
貸与なのかなぁ?」
そんなコトを。
「はぁ?
貰える、てぇのか?
結構、高価だぞ、アレ」
何言ってんだ、コイツ、って顔で。
それへ。
「いやいや。
まさか只でクレる訳ないじゃん。
たださぁ。
魔素がフルに充填されたら、買い取ってくれるんだってさ。
だから貸与とは違うんじゃね?」
などと淳少年が。
「はぁ?
なんじゃ、そりゃ。
えらい淳に有利な内容じゃねぇか。
なんか裏がないか、それ?」
マスターが、困惑したように。
まぁ、只で貸してくれ、さらに魔素が充填されたら買い取る。
淳少年は丸儲けだからなぁ。
「ん?
多分だけどさ。
充填された魔素充填器は、国が買い取るんじゃね?
魔素の充填って、ダンジョンじゃないと出来ないって、話しになってんじゃん。
で、ダンジョンへ入れる人は少ないから、結構、充填された魔素充填器は高いんだってさ」
そう淳少年が告げると、マスターが。
「なんで、オマエが知ってんだ、それ」っと。
それへ淳少年が。
「ん?
今日さぁ、魔素研究所で、スーツ開発室の室長さんに聞いたんだよ。
アソコって、ダンジョンアタック用のスーツも開発している関係で、充填器の扱いもしてんだってさ。
で、充填された充填器も扱っててね。
たまに余ると国へ卸してるんだってさ」
いやいや。
ある意味では機密事項では?
まぁ、口止めもされてはいなかったが。
「なるほどねぇ。
で、充填された充填器を国へ卸して設けよう、っうコトか。
チャッカリしてやがる。
しかし、国に卸せるなら」
マスターが言い掛けると。
「下手なコトしない方が良いよ。
隣接地域で魔素充填が容易く行えるって、政府や行政に知られたら、介入してくるからさ。
絶対に、碌なコトにはならないって」
まぁ、以前ならば、国が介入するだろう。
国民の権利は国の権利、しいては、権力者の権利。
本気で、そう思って好き勝手していた。
だが、知られてはいないが、その様な輩は、一族郎党すべてが身罷っており、この世には居ない。
権力者が全て消え去った訳ではない。
例えば皇族。
異常事態が発生し、その異常事態へと至りそうな事例を徹底調査し、あらゆる可能性を排除している。
一族郎党とは言え、何等親先までかを。
それに該当する親族が、問題となる仕事に就いていた場合、ソレが高役職であろうと止めさせている。
皇族以外にも、同様な処置をした一族も。
発言力低下などを招いたが、ライバル一族が、一族郎党すべて身罷ったコトを考えるに、正しい判断だったと言えよう。




