あ?一枚噛ませろ?どうやって隣接地域へ来るんだよ!?
電話を終えた淳少年へな。
「話してる内容が漏れ聞こえてたが。
なんか、一枚噛ませろ、ってなかったか?
アチラさん、コッチへ来れないだろに」
マスタが呆れたように。
それへ淳少年が。
「甘い!
相手は魔素研究所の所員だからね。
しかも、プロテクトスーツの研究開発をしている部署なんだよ。
むろん、プロテクトスーツを着込んで来たりしないよ。
だけどプロテクトウェアとマスクにメガネを着けたら、隣接地域くらいは入れるんだよね。
まぁ、半日が最大らしいんだけど。
これさぁ、魔素耐性が無い人も身に付けれるタイプらしくてさ。
それを着た所員さんが来るってさ。
まぁ、明日みたいだけど」
そんなコトを淳少年が告げると。
「はぁ?
そんなの聞いたコトないんだが?」
困惑気味に。
それへ頷きながら。
「だよね、だよね。
俺も今日、初めて知ったからさぁ。
アレって試作段階で、研究室から出したコトないらしいんだよね。
だから、実地テストも兼ねるみたいだよ」
「をいをい。
大丈夫なのか、それは」
「ん〜
大丈夫じゃないの?」
「そうなのか?」
首を傾げるマスターへ。
「いやね。
なんかさぁ、昔から、その手の研究は、されてたみたいなんだよね。
ただ、オオヤケにしようとすると、研究が困難になるらしいんだってさ。
なんだろね?」
まぁ、魔素と言うか、ピコマシーンに暗殺されている、から、だから、だが。
むろん、そんなコトは人類が知るハズもない。
病に倒れ研究が途絶える、その事実しか分からない。
ただ、死亡した研究者の一族郎党が、全て身罷るため、この手の研究はタブーとされていたりする。
だが、その研究を室長が推進していたりする。
ただし、徹底的な情報統制を行い、研究室から情報が漏れないようにしているのだが。
まぁ、室長自体は、情報が流出しても広まらない、っと、考えている。
おそらく、流出した情報を、隣接地域の管理に使用しようとした者が、粛清されるだろうと。
では、なぜ厳しい情報統制を行うのか?
ソレは、自分と所員を守るためである。
このウェアを研究開発するコトが危険なのではない。
出来たウェアにて、隣接地域を管理しようと企むのが、危険なのである。
このコトを、過去のデータを元に確信している室長は、情報統制を行うが、ウェアの開発を進めているのだった。
このウェアなのだが、スーツの開発に役立つため、プロジェクトの基礎研究あつかいされている。
そのため、スーツが覆う箇所の耐魔素率は100に近い。
ただ、顔などの肌が露出する箇所が。
なので、頭部を覆うマスクを被り、保護メガネとマスクを上に着ける形となる。
これが、実に不評なのだが、現状は、他の解決策がない状態なのだった。




